夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

指定券の思い出  

今週もメインコンテンツである想い出夜行列車レポートはお休みして今週も非乗車レポートネタで書きます。夜行列車の場合指定券とひと口に言っても座席夜行の指定席からB寝台、B個室、A寝台、A個室にグリーン指定席まで多種多様。座席指定券なのに号車指定だけで寝場所は早い者勝ちの定員制指定券(ミッドナイトのカーペットカー等)という指定券もあって選ぶ楽しみも増えていた。私が高校生の頃は自由席主体だったので自分で指定券を入手するという行為はしなかったし、同じクラスメイトのM君(現在は故人)に任せてあったし、学生時代は繁忙期に出かける事は少なかったので困る事もなかった。

 

1980年10月1日から指定券は一部を除き乗車日の1ヶ月前・AM10時から全国一斉に各駅みどりの窓口や駅の旅行センター、旅行会社から発売されたが、1980年9月30日までは前売りは乗車前の1週間前だった。実際にはMARS202(団体枠、4人以上のグループ旅行、旅行会社枠の個札)だと1ヶ月前にも買えたのだが、一般指定券としては数的に少ないのと団体と同じ号車に混じってしまうケースもあり、乗車日の7日前に購入するのが得策であった。当時はMARS105が通常の1週間前発売、MARS202が1ヶ月前発売で202や105はマルスシステムのホスト電算機名称である。

 

ちなみに昔から旅行会社にも各社が国鉄の指定券を予約する端末があって交通公社ならトリップスⅢ、近畿日本ツーリストだとシステムⅢ、日本旅行QRⅢという端末があって1週間前からの発売はMARS105に繋がっていたが1987年くらいから指定券だけのお客は毛嫌いするようになって宿やレンタカーを申し込む客を優先に難易度の高い指定券を振り分けて駅の旅行センターやJRの旅行センター(JR東日本ならびゅうプラザ)も同じ様な考え方に変わり、知り合いとかいないと便宜は図ってもらえない事が多かったが全てでない事を記しておく。

 

個室中心の北斗星が走るようになって希望の個室をGETするために1番最初に事前申し込みを済ませて最初にMARS操作をしてもらう"10時打ち"という言葉が、一部の鉄道ファンで流行ったが、1列車に2部屋しか個室がなかった1988年の北斗星の1人用A個室ロイヤルは10:00分00秒に操作しても取れない事が珍しくなかった。大きな駅だと繁忙期は朝5時くらいから事前受付をする駅も多くて発売日が出勤日だと仕事中に眠くて大変だった辛い思い出が残ってる。自分にとって事前受付指定券申し込みでミスもやらした事を白状しておこう。

 

社会人1年生になって始めての年末年始に冬の東北でも行こうかと1981年12月28日出発計画で1ケ月前の11月28日に決めて事前受付は何時くらいから行う事などを前もって駅のみどりの窓口で時間を聞くとその駅は5:00からだと言うので当日早起きして前もって指定席申し込み票にも特急ゆうづる7号・上野→青森・大人1枚・B寝台下段と書いて朝5時前に駅へ到着するとすでに指定券1ヶ月前売り・事前受付の縦看板を先頭に15人くらい並んでいて仕事帰りにみどりの窓口掲示してある黒板には受付番号の横に×印が付いてて我ながらまだ自分は青いなと感じた次第である。

 

同じ失態はしないぞと己に誓った訳だが、急行八甲田や急行津軽の自由席は3時間以上前から並ぶ必要が、あるので頭を切替えて12月29日は早起きして上野7:33発「はつかり1号」の自由席に並んで無事窓際の席をGetして朝食と昼食は食堂車で優雅に食べて青森まで乗り通し、帰路(1/2)は一番空いてそうな弘前発の臨時急行「津軽54号」(52号かも知れない)で戻る旅をして結構楽しめたが指定券ネタの話は意外と多い。これは指定席に限った話ではなく、自由でもよいのだが座席車の場合、皆さんは進行方向に向かって右側に座りますか?それとも左側?。

 

海が見えるとか山が見たいとかの理由は除いて自分は右側座るのが好みなのです。対向列車とのすれ違いも見れるというのも理由の一つだけど進行方向に向かって右に窓がある方が按配がいいのである。上手く言葉で伝えられないけど普通に椅子に座って左側の車窓を見るより右側の車窓見るほうが楽だし落ち着くのである。簡単に指定券・1ヶ月前の10時発券といっても早朝から並ばして朝5時前後から受付する駅と並ばせないで、みどりの窓口が開いたらその都度受付してくれる駅など駅によってやり方が違うのでそれを逆手に取って前者の駅で事前受付したら後者の駅へ行ってダブルで頼んだ事も多い。

 

更に1987年12月には「JR北海道プラザ東京支店」がオープンすると電話予約だけで乗車日の2ヶ月前(1ケ月前売りの1ヶ月前)から寝台特急などの指定券のみ予約が可能でこの店舗はJR北海道札幌販売センターと繋がりがあってロイヤルなど人気が高い指定券でも手配率が高くて少しでも貢献するのと顔を売るために北海道とは関係ない出張用の指定券や通勤定期まで発券してもらった事が懐かしい。寝台特急に個室寝台が増えると同じ個室でも寝台席に座って進行方向に向かう個室とそうでない個室、更に1階個室と2階個室など10時打ちなどを3ヶ所に頼んでその中からベストな個室をチョイスしたものだ。

 

北斗星のSA1(ロイヤル)は会社(JR東日本JR北海道)の違いや登場年度によって個室の意匠や操作パネル、折り畳みテーブルの有無など装備に相違があってJR東日本北斗星なら10号車、JR北海道北斗星なら9号車に増備車が連結されるのでそれを目的に入手可能だけ手配して取れた指定券の中からベストチョイスを選んで余った指定券は払い戻すと手数料がかかるので節約するため、別の旅で使う指定券や出張で使う指定券に乗車変更したりしたが一番笑ったのは2002.4.1~6/30までの北斗星3・4号の2~3号車にも尾久車と札幌車の予備車であるSA1/B2、SA1/B1を連結した時の事「4号車はA2も増結」。

 

10時打ち2駅とJR北海道プラザ東京支店の3ヶ所で10時打ちをお願いしたら全てロイヤルで取れてしまったという信じられない思い出がある。運用を調べると3号車はJR北海道のオロハネ25 555~558なので札幌運転所内の整備会社で働いてる趣味友達に問えば鬼門であるオロハネ25-555は北斗星1号と北斗星2号で暫く運用と聞いてから安心して3号車2番の指定券だけ残して余った2枚は乗車変更で放流したのだがそもそも全社尾久客車区車で組成してる北斗星3号に札幌運転所のオロハネ25-557が連結しているのは愉快であった。

 

北斗星の個室で指定券がW発行されてダブった(Double Bookingした)事が過去に2回あります。最初は1990年の夏で札幌駅から乗車した「北斗星2号」の3号車1番SA1での話だが僕は入線前からホームの乗車位置に早めに来て並び、そこで入線シーンを眺めるのが好きなので一番で3号車のオロハネ25-556に乗車して1番ロイヤルに入ったのですが発車5分前に同じ部屋の指定券を持ったご夫婦が来てお互いに指定券を見合わせると日時・列車名・号車・番号も同じですぐにダブりと直感したのだが車掌に来てもらうと自分のは1ケ月前の発売で相手は2日前の発行だし一番に乗車したのが私なのが決定打になった。

 

2回目のダブりは1993年の北斗星2号のオールデュエット4号車で同じ札幌車掌所でこの時は先に自分達が乗ったから優先権があるとの事だったが全車指定席なのに早めにホームに入って一番で乗車する事が無駄ではなかったと再認識した次第。あと指定券の思い出話で心が温まる話を一件。これは夜行列車の指定券ではないのだが出張で名古屋と大阪へ行くため、朝の「のぞみ」で東京⇒名古屋と午後の「のぞみ」で名古屋⇒新大阪の指定券を禁煙E席で申し込んだら号車と席番号が同じであった。窓口係員の配慮に驚き、頼んでいないのに心が温かくなって仕事が出来る人は凄い。

 

2015年4月に廃止になった東京駅・丸の内地下改札の近くにあるJR東日本ではないJRの窓口で僕がよく個室寝台を取るのにお世話になったところで箇所で突発的な出張を除けばそこでよくお願いしてたけど素晴らしいサービスに唸ったものである。他にも夜行列車に於ける指定券ネタの話はあるけど長くなるからまた数年後に別の機会で纏める事にしよう。

 

『追記』今は指定券取るにも混雑してるみどりの窓口へ行かずにMV端末の自動指定券販売機で簡単に買えて座席位置もある程度指定出来るので便利な時代になった。夜行列車が無いに均しくなった今は早起きして早朝から並んで1番で事前受付するという苦労もしなくなったので楽なんだけど何だか寂しく思ってる私です。

※MV端末:ネット予約・ネット決済した指定券を受け取ることに特化した端末も存在した利用者の補助としてオペレーターモードが利用できる券売機もある。

 

         ★★★★★Memories of the night train★★★★★