夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

臨時大垣夜行 9375M

1999年3月12日(金曜日)、 子供が飯田線に乗りたいと前々から言っていたので1999年春の青春18きっぷが3月1日~4月10日まで使用出来るのと第二土曜日と第四土曜日は学校が休みなので都合がいい。臨9375M~豊橋飯田線豊橋~岡谷」~中央線~新宿のルートでプランニングするが朝は豊橋から岡谷まで直通する列車がないのが残念だ。早めに品川駅7番線の臨時大垣夜行9375Mの最後尾乗車口に並ぶとまだ春休みには早いのか一番乗りで先頭に並んだが快速「ムーンライトながら」の指定席は早々満席だったので空いてる訳ではない。

 

しかし発車時刻2時間前には長い行列が出来ていつもの臨時大垣夜行の情景となったが、今宵の9375Mは東チタ車の167系8両「2M2Tの×2ユニット」との情報で今夜は確実に相席となるがどんな人が来るかこれも旅の楽しみである。誰か知った人でも来れば話が弾むのにと思っても今夜は三脚にジュラルミンケースの姿は見かけないので知り合いとは遭遇しそうもない。臨時大垣夜行が発車する時以外は人気のない7~10番線(昔は団体専用列車が発着するため、臨時ホームと称していた)も将来的に東京~上野間を繋がり、東海道線と東北・高崎・常磐線が相互乗り入れすればこのホームも様変わりしそうだ。

 

長い時間待たされてようやく23:25に9375Mとなる電車が回送で入線するとホームも活気付いて元気になり、いよいよ乗車である。扉が開くと一斉に乗車が始まって田町電車区のクハ167-1に乗車して中ほど進行方向右側のボックス席を親子で向い合って窓際をキープした。すぐに「ここ空いてますか」の声にどうぞとお答えすると中学生の男子生徒と思しき2人連れだが完結明瞭に話せるのは親の教育がよいのか学校で真面目に勉強しているのであろうが我が子と比べると親として劣等感を感じてならない(苦笑)。

 

聞けば都内の区立中学2年生「翌月から中3」の友達同士で青春18きっぷで名古屋・岐阜のローカル線めぐりして帰りは快速「ムーンライトながら」で2夜行の旅との事だったが、下りの快速「ムーンライトながら」指定券が取れなくて9375Mを選んだとの事だが青春18きっぷシーズンの金曜日発下りは指定券が即座に完売するのでみどりの窓口にて10:00打ちしてもらうといいよとレクチャーする。やがて9357Mは品川駅を23:55に発車して375Mの2分後を追って西へ向かうが車内はほぼ満員でやっぱり青春18きっぷシーズンは流石に混雑する臨時大垣夜行9375Mではある。

 

僕だけ缶ビール片手に4人でライトな鉄道話をしていると大森~蒲田付近で日付が変わって多摩川(六郷川橋梁)を渡ると神奈川県に入り、川崎(0:05-06)に到着してこの駅がら日付変更となるのでいよいよ青春18きっぷの使用開始だ。話は青春18きっぷに移り、今では定期の快速・普通夜行列車は「ムーンライトながら」「ムーンライトえちご」「ミッドナイト」「2921M」(2921Mは1999年10月付で紀伊田辺 - 新宮間廃止)の4系統しか残ってないけど下りの「ムーンライトえちご」と「ミッドナイト」は普通列車接続で繋がるから楽しめるけど酒田~青森間がオールロングシート701系は悲惨などとレクチャーした。

 

横浜(0:13-14)を発車しても青春18きっぷネタの雑談と僕の講釈は続き、1982年3月に"青春のびのびきっぷ(のちの青春18きっぷ)"が発売されても気軽に乗れる普通・快速夜行列車が8系統(43レ/44レ・347M/344M・441M/442M・733M・731D/762D・はやたま・山陰・ながさき)が毎日定期列車で走っており、青春18きっぷ天国であった旨を話すとそれらを知らない若い世代も共感してくれた。大船(0:30-30)・藤沢(0:34-45)を発車した頃には僕ら親子の今回旅プランについて話して青春18きっぷを有効的に使うレクチャーや青春18きっぷに限らない相談を受けてアドバイスとして返した。

 

臨時大垣夜行9375Mは辻堂(0:38-39)・茅ヶ崎(0:42-43)・平塚(0:47-48)に停車するが車内も静かになって来たので今夜はお開きにしたけど延々と50分弱喋り倒すと流石に疲れて今宵は熟睡できそうだ。僕と息子はお互いに窓側の空間に足を投げ出しあって寝る準備をしたら若い2人も同じ様に足を投げ出しあって「おやすみなさい」を言い合って目を瞑るが大磯(0:51)や二宮(0:56)は記憶にあるが、その後は寝てしまったのだと思う。以降は就寝中の停車駅と時刻・・・国府津(1:01-01)・鴨宮(1:06)・小田原(1:09-10)・熱海(1:29-30)・三島(1:43)・沼津(1:50-56)・富士(2:12-13)・静岡(2:43-59)・浜松(3:58-4:09)。

 

目が覚めたのは下車駅でもある豊橋駅(4:39-52)へ入線した時で急いで息子を起して下車するが危ないところだった(携帯電話のアラームは4:40にセットしておいた)。13分停車なので慌てる事はないけど中学生の2人連れに窓際を譲って自分達は下車すると快速「ムーンライトながら」も停車して豊橋からは9375Mが先行する。飯田線始発の6:00発天竜峡行き621Mまで約2時間あるのできれいな洗面台を探すもトイレ以外ない。ゲダ電が走っていた1982年くらい前まではホームに洗面くらいは出来る場所もあったけど今は撤去して自動販売機が置かれていた。

 

この先僕たち親子は豊橋6:00発の621Mで天竜峡まで行き、そこから243Mで岡谷に出て岡谷13:19発の1530Mで小淵沢まで行って小淵沢14:30発の554Mで立川まで行き、中央特快で新宿から山手線で田端まで帰った。1日当り2,300円の青春18きっぷで日付が変わった川崎駅から東海道線豊橋飯田線~岡谷~中央線~を約10,000円分乗れたのは大きかった。しかし大垣夜行豊橋で降りるなんて芸当はもう懲り懲りである。幾ら安くても未明の4時台で下車するのは若い人のやる事・・・乗れば熊谷駅くらいで寝てしまう快速「ムーンライトえちご」を新津駅で降りるのとは訳が違う。

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★