夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

夜行列車との出会い

初めて夜行列車と出会ったのは小学生の頃、実家近くの東海道本線・川崎駅付近にある
矢向踏切で「桜島」「高千穂」や20系の「さくら」「みずほ」「はやぶさ」などを眺めたのが最初
だった。その後に東京駅や上野駅実車近くで見学出来たが実際に乗るまでに時間を要
したのである。普通は父方や母方の実家へ帰省するために夜行列車へ乗る事になるのだ
ろうが父の実家は都内、母の実家は神奈川だったため、夜行列車に乗る機会が全く無か
ったのだ。今の時代なら中学生でも北海道へ一人旅なんて普通だけど僕が中学生だった
今から46~48年前はそれが許されない1971~1973年でした(親も厳しかった)。

 

1975年になると高校2年生の時に修学旅行で、北海道へ行く事になって人生初めての夜行
列車でもあり、初めての寝台列車に乗る事になる。人生初めての夜行列車は上野駅19:50
発の寝台特急ゆうづる1号(5013M)」で帰路に乗ったのが青森発21:10発の寝台特急「ゆう
ずる5号(14M)」であった。初めての583系寝台車に乗って感激した事が多く、人生初の夜
行列車兼寝台車にすっかり魅了されて一気に夜行列車のファンになった。しかし学生に
とって寝台特急は高い特急券に更に高いB寝台料金が必要で、客車寝台車デビューはお預
けとなって暫しは普通列車や急行の座席夜行からスタート。それでも「瀬戸」「はやぶさ」「富士」はアルバイトで稼いで念願の25形へ乗る事が出来たのです。

 

1976年は自分にとって高校3年生であり、大学受験を控えていたので一番大切な時期に旅
なんて出来ないけど自分が入学してたのは私立の大学付属高校だったので受験勉強とい
う誰でもが経験する受験地獄を経験する事はなかったので自分の小遣いの範囲や夏休み
や冬休みなどにバイトで稼いで何とか趣味の旅行を続ける事が出来たのである。大垣夜
行の「347M」「344M」や北海道旅行で乗った、急行「八甲田」の往復や道内夜行の「利尻」「大雪」「からまつ」「すずらん」「43列車」などワイド周遊券のお陰で特別な料金がかからない
自由席の夜行列車へ乗って初めて583系ゆうづる」とは別の新たな楽しみと、感動を覚えて確かな違いを感じる事ができた。

 

1977年は大学1年生になった自分だが1976年以上に夜行列車から影響を受けて更なる趣
味的な楽しみが増える。今まで客車の夜行急行といえば旧型客車ばかりだったけど1977
年からは新型の14系座席車や同じく、新型の24系25形に153系や165系の夜行急行まで増えて更なる夜行列車乗車経験も増えて己の趣味にも勢いがついた。1977年に初めて乗っった「津軽」「十和田」「おが」「44列車」他は旧型客車だったけど1977年8月26日に乗車した特急用14系客車を使用した急行「十和田1号(6201レ)」との出会いは鮮烈なイメージでブログ記事として残っている(2019.9.9の記事参照)。更に初めて寝台特急「瀬戸」乗車の際も新製投入された24系25形100番台(1977年9月26日から運用開始)が新車だった事に感激。

 

それまでは583系の下段と中段しか知らなかった寝台車だけど、この後に乗る10系寝台や
20系寝台が狭くてやはり経験には順番が必要であると思った次第。今思うとあと3年く
らい早く夜行列車に出会えれていれば東京駅発着の高千穂や桜島に乗れたし、食堂車を
西鹿児島(現鹿児島中央)駅まで連結して運転した「はやぶさ」や「富士」にフル区間乗れ
たのになんて愚にも付かない言葉を今更吐いても意味無いのは分かっているのだが旧型
客車全盛だった八甲田・津軽・十和田・おが・鳥海・越前・能登妙高・きそ・利尻・
大雪・狩勝・からまつ他に乗れたので贅沢だと若い人に言われそうだ。

何はともあれ夜行列車で楽しい時間を過ごせたし、夜行列車を媒体にして友達も多く出
来た訳で自分にとってプラスになったのは正解である。今までに定期列車だけで64種類
の夜行列車に乗って来たけど、ただ夜行列車が好きというだけでそれ以外に他意はなく
、中には世界中の夜行列車に乗った人もいるだろうし、世の中には上には上がいる。
それに張り合う気など毛頭ないが、海外の寝台列車には1回くらい乗っておきたいと考え
ているものの、62歳を越えるとで海外へ行くのも億劫である。日本国内だと2020年秋から運行を始めた「WEST EXPRESS 銀河」にも早く乗りに行かないと・・・

たかが夜行列車、されど夜行列車。深夜のこの時間帯にこの原稿をパソコンで打ってい
るこの時間帯でも「サンライズ出雲」「瀬戸」が東海道線山陽線を同じ空の星を見ながら
走っているシーンを想像するだけで胸が熱くなってしまう。乗ってナンボの夜行列車だ
けど今こうやって頭の中に描くだけでも楽しい。今から45年前に初めてゆうずるの下段
から狭い所にあるベネシャンブラインドのハンドルを回して車窓を楽しんだり、ゆうづ
る中段では覗き穴から車窓を見入ったり、まるで一晩だけの自分の秘密基地の様な583系中段寝台も今を思うと懐かしい。

私が住んでいる東京都もGo Toキャンペーンが始まるのでサンライズ出雲の個室を利用して久々である山陰温泉旅行(松江温泉と玉造温泉)でも計画しようかな?山陰方面が対象になるのかは未知数的な事柄もあるけど・・・。

 

          ★★★★★Memories of the night train★★★★★