今から紹介する記事は乗車した日にちや時期他などが分からないため、今まで紹介出来
ずに日の目を浴びる事がなかった記事です。そのような想い出・夜行列車レポートにも
採用されずに没になっていましたが、機会を見てブログ未公開記事のみUPを考えてい
る。この乗車記を作成する前に乗車した時期が全くの不明、昭和53(1978)年10月ダイヤ
改正以降だと思われるので1979年～1980年くらいだと思われる。翌日が日曜日や祝日
ではなかったので大学3年生か4年生くらいだったのかと予想されるが､早朝5時台の富山
駅で明るかったため、4月1日から9月上旬くらいだと仮定できるがあくまで推測でしかない。
僕とM君は学割2割引の北陸ワイド周遊券をパスケースに入れて13番線ホームにて長岡
廻りの夜行急行｢能登｣の先頭車である12号車の自由席乗車位置に並んでいた。13番線に
停車していた同じ10系寝台車や旧型客車で組成されていた秋田行きの夜行急行｢鳥海｣が
21:13に発車すると暫くして急行｢能登｣が入線して来た。手動の扉を手で開けて12号車
（スハフ42-1027）に乗り込むと中ほどよりやや先頭よりのボックス席をキープしてM
君と編成チェックを終えて牽引機を見に行くと長岡運転所のEF58-131で上越型と呼ばれるツララ切りのヒサシとスノープロウが特徴的な機関車が魅力的。
ホーム売店で飲み物等を買ってから車内へ戻っても乗客はあまり増えないまま、21:49
に上野駅を発車したのでビールで軽く乾杯した。当日の急行｢能登｣編成はEF58 131+スハフ42 2072+オハ47 2069+オハ47 2079+オハ47 2101+オハ47 2018+スロ62 2056+スハネ162095+スハネ16 2075+スハネ16 2111+スハネ16 2241+オハネフ12 2064+オロネ10 2078+スニ41 2011で客車と荷物車のスニ41は全車金沢運転所所属。寝台特急｢北陸｣の約30分後を追いかけながら大宮駅(22:14-16)を発車すると20分後くらいに車内は減光されて､熊谷駅(22:44-44)に到着。
この時代は高崎線に8本の下り定期夜行列車（｢越前｣｢鳥海｣｢北陸｣｢能登｣｢733M｣｢天の川｣｢佐渡7号｣｢妙高9号｣）が設定されているので高崎線は夜行列車率も高く、深夜の高崎線を快調に飛ばすと高崎駅(23:21-23)へ到着した。週が始まったばかりの月曜日か火曜日くらいなので更に翌日も平日なためか12号車は乗車率が低い中、上越線を走るとようやく人口密度が低い田舎の駅を通過する。高崎駅から約1時間すると水上駅(0:25-31)へ到着するとホームに降りて峠のシェルパこと、EF16の連結を眺めていると福米型と呼ばれた（板谷峠が直流時代に活躍したEF16)11号機がEF58の前に連結された。
水上駅を発車して清水トンネル内の湯檜曽駅は覚えていたけど、越後湯沢駅通過の手前で寝てしまったらしい･･･就寝中の停車駅と時刻は以下の通り。小出駅(1:45-51)・小千谷駅・(1:12)長岡駅(2:27-38)・柏崎駅(3:12-18)・直江津駅(3:52-58)・能生駅(4:20)・糸魚川駅(4:33-35)・泊駅(5:00)・入善駅(5:06)・黒部駅(5:18)・魚津駅(5:26)・滑川駅(5:33-34)。目が覚めたのは富山駅(5:50-53)入線前で既に太陽が上がってる眩しい朝を迎えていた。列車は自分達が寝ている間に長岡駅で機関車をEF58からEF81バトンタッチしている筈で富山駅停車中へ確認すると富山第二機関区のEF81-14号機が連結されていた。
長岡駅で進行方向が変わっているため、12号車デッキの貫通部分は展望が眺められるのでM君とデッキでタバコを吸いながら流れ行く景色を楽しんでいると高岡駅(6:10-12)に到着。高岡駅と言えば城端線や氷見線乗り換えで時間的もちょうどいいけど今日は越美北線からスタートするので福井方面へ向かうため、金沢駅まで乗車する。石動駅(6:26)を発車すると急行｢能登｣は県境の倶利伽羅峠を越えて石川県に入って七尾線との接続駅である津幡駅(6:39-40)へ到着した。終着駅まで約10分なので下車準備をしていると終着金沢駅に定時6:51に到着。
上越線廻りの客車夜行急行｢能登｣としては最初で最後の乗車であった（14系時代に工事などで一時的な上越線迂回運転を除く）。
★★★★★Memories of the night train★★★★★
