夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 北斗星5号(B1)

本来なら1999年1月に「北斗星」の車両運用を調べてFAXや後のE-mailで情報をやり取りして仲間内だけの非公開WEBサイトで見れるようにした某グループが毎年新年会or忘年会を札幌か東京で持ち回りでやるようになったのだが1998年度(1998.4.1~1999.3.31)は札幌で開催と決まったのだが1月は皆の都合が悪く、では翌月の2月に変更になった。しかし第1週は札幌雪祭り時期でホテル確保が難しく、第2週は飛び石4連休となって難しく、最終的に2月20日の第3土曜日に落ち着いた。非公開サイトの活動については2023.1.30のブログ記事「鉄道趣味とインターネット」参照。

 

北斗星5号」のBソロは1ヶ月前の10時打ちを最寄駅で頼む予定だったけど1月19日は米子市出雲市出張があったので信頼してる駅みどりの窓口で10時打ちをお願いする事が出来ないため、発売日の1ヶ月前によくお世話になってるJR北海道プラザ・東京店に依頼して特急寝台個室券と周遊きっぷの"札幌近郊ゾーン"で帰路「かえり券」はJAL航空券で手配してもらった(B個室の部屋数が少ない北斗星5号だけに心配だったけどこれで安心)。帰りに上り北斗星が乗れないのは残念だけど翌日の2/22は朝から大切な会議があるのでどうしても休む訳にはいかず、つらいところである。

 

1999年2月19日(金曜日)、17:00ジャストで定時退勤して一旦帰宅後、風呂に入って私服に着替えてから上野駅へ向かって車止め付近の広場にある弁当屋を覗くとチキン弁当の在庫があるのを確認すると"江戸前あなご弁当"なる始めて見た新発売らしい駅弁があるので購入してから13番線ホームの9号車乗車位置で待っていると回送5レが18:46に入線したのでドア扱いが始まると9号車に乗るとオロハネ24-501だった。通常は3号or4号のJR東日本編成で使っており、「本件については最後の方に記す」運がいい。牽引機を確認(田端のEF81-86)して缶ビールを購入して7番個室に戻った。

 

北斗星5号の場合、入線してから発車までは17分あるので牽引機確認とビール買出しなどでは時間的には余裕があるからいいけど東京駅発のブルートレインは10分程度の停車時間が多いため、時間的に厳しく、札幌駅発の北斗星2号は僅か6分間で始発駅の停車時間が短すぎる・・・なんて事を考えていると上野駅を19:03に発車。北斗星5号に乗るのは5ヶ月振りだけど北海道へ行く寝台特急の個室へ乗るとテンションが高まり、缶ビールでも開けようとすると携帯電話に連絡が来た。札幌への新年会へ行くメンバーからで6号車のロビーカーで待ってるから各自飲み物と食べ物持参で集合とのだった。

 

列車は荒川を渡ると埼玉県に入り、車掌が来て切符類を呈示してから酒類と弁当にツマミ一式を持って7番ソロに鍵を掛けてからロビーカー「オハ25-504)」へ移動すると3名がコッチコッチと手招きしている。早速自分を含めて4名で乾杯して飲み始めると大宮駅ら1名が増えるとの事で列車は大宮(19:28-29)に到着して1名が直接ロビーカーへ来て加わった。合計5人は全員1人旅なのだけど東京組の幹事が北斗星に乗ったらロビーカーで前夜祭気分で飲もうという話に落ち着いたらしい。こうして現在5名がロビーカーへ集まり、声は控え目にでも気分は晴れやかに乾杯をした。

 

HSG(Hokutosei Study Groupの略)参加グループが6人も集まったが先行北斗星や飛行機で来る関東メンバーもいるらしく、今宵は5レ前夜祭と称して各自持ち寄った食べ物に北斗星のネタ話をつまみに酒盛りが始まる。上野駅で購入した缶ビールは瞬く間に飲んでロビーカーの自販機でサッポロCLASSIC缶を購入して2本目を飲み始めるが、上野駅で購入した"江戸前あなご弁当"を食べながら飲むと「うなぎ弁当」とは豪勢だなと勘違いされたけど焼き穴子の量、厚み、柔らかさともに満足で確かに見た目は何となく、うなぎ弁当に似ているかも知れないがこれが結構美味しくお気に入り駅弁になりそうだ。

 

今年(1999年)初めての北斗星乗車だが北斗星を媒体にして知り合った同じ趣味の仲間と一緒に北斗星車内で飲むのも楽しく、愉快であるが雑談する内容がかなりコア的と言うかマニアック的でロビーカーに居た他の乗客は何を話しているか判らないかも知らない。自分は回5レ~5レ~回6レの全駅停車駅(運転停車駅含む)と通過駅と信号場(但し出発信号機がない停留所扱いの駅を除く)の通過時刻をExcel97「Excel version8.0」で作成して印刷してきたのだが駅名は全て電略なのでそれもネタになってしまい ラオ ワミ ウタ ってどこだの話になって爆笑「ラオ⇒白岡、ワミ⇒東鷲宮、ウタ⇒宇都宮貨物ターミナルが答」。

 

飲みながらの談笑は時間が経過するのが早く感じられて5列車は宇都宮(20:27-29)に入線したので場所を変えてパブタイムを待つ席に移動して談笑する。宇都宮駅からHSG仲間が1名増えたので軽い新年挨拶を周囲に聞こえない様に小声で終らせて雑談大会の続きをしていると黒磯駅を定刻21:05に通過すると21:10にグランシャリオのアテンダントが案内に来てくれて6人で4人用テーブルと通路挟んで隣の2名用テーブルも確保した。大宮駅と宇都宮駅から乗り込んだ2人は食事メイン、上野駅から乗り込んだ4名は飲みメインで上手くテーブル分けが出来て流石と思った。

 

4人用テーブルはソーセージ盛り合せ、ピザ、サラダ、ハンバーグ単品など好みの料理を取って小分けにして味わいながら好きなお酒(自分はウィスキーミニチュア瓶)で乾杯して盛り上る。郡山(21:54-55)を発車したので会計を済ませて各自個室に戻るが9号車に同じメンバーが5人も乗っているなんて初めて気が付いた。着替えてすぐに寝てしまったけど就寝中の停車駅と時刻は以下のとおり・・・「*は運転停車」福島(22:29-31)・仙台(23:30-32)・一ノ関*(0:37-39)・盛岡*(1:43-45)・青森*(4:13-20)・蟹田*(4:45-46)。目が覚めたのは5:00くらいで新中小国信号場(4:53通過)と津軽今別(5:02通過)の間くらい。

 

どうせ上磯くらいまでは車窓も真っ暗なので寝台でウトウトしながら青函隧道に突入したけど二度寝してしまったらしく、二度目の起床は茂辺地~矢不来信号場の辺りだったが外は明るくなって来たので通路に出て景色を眺めようとすると昨夜ロビーカーとパブタイムで乾杯した仲間もいたので一緒に朝ごはんを食べる事になり、ロビーカのグランシャリオ寄りに集合する事にして自分は洗面とハミガキを終らせて着替えてから少し早めに7号車のグランシャリオへ向かった。すでに3人が集まっており、SA1利用の1名は朝食は部屋で食べ、もう1名は寝坊する旨である。

 

因みに青函区間は青函運転所のED79-10を確認、函館から牽引するDD51の前ソ「A102運用」は函館運転所の1100号機は確定で重連次位の次ソ「A106運用」は不明との事で撮り鉄でもないのに機関車運用を捕捉しているのは関東在住なのに凄いと思う。なんて早朝から鉄分の濃い話で盛り上っているとグランシャリオのスタッフが呼びに来てくれたので一番乗りで4人テーブルにつくと列車は五稜郭駅を通過して4人とも和朝食をオーダーすると「北斗星5号」は函館(6:34-40)に到着した。そういえば函館駅へ入線する前に函館運転所の広いヤードにオホーツクかスーパーとかちキハ183系が見えたとの事。

 

北斗用のHET183系ではないのかと色んな意見が出るが函館運転所のキハ183系はHETキハ183系と主に団体で使う原色キハ183系0番台しか配置はないので運ばれた和朝食を食べながら車窓を確認すると確かにオホーツク用で先頭車がキハ183-200番台車らしき編成が見えたけど謎である。オホーツク色のキハ183系でハンドル訓練(乗務員訓練)でも行っていたのであろうか?疑問は解決しなかったけどグランシャリオの和朝食は安定の美味さですっかり満足したものの、一番乗りだった我々で4食、更にA個室からの事前に予約があり、限定8食は即座に終了して並んだのに先着8食から漏れた客もいた様だ。

 

別会計のコーヒーを飲みながら雪が積もる大沼国定公園の小沼と大沼を眺めながら列車は駒ヶ岳への登り勾配に入り、駒ヶ岳が風雪で見えないけど東山駅(現廃駅)から姫川駅(現姫川信号場)付近から下り勾配になったくらいで会計を済ませて解散して自分は9号車7番の個室へ戻る。森~八雲間は噴火湾(内浦湾)沿いに走るため、車窓を眺めているとmail着信「ロビーカーが空いてるから集合との事」で早速移動開始。営業中の食堂車を通過するのは忍びないけど大きな区画に4人集まって自分と10号車12番の主他が集まると全員集合したので朝から鉄分の濃い雑談会が始まった。

 

仲間内での雑談中にロビーカの大きな窓から黒岩~北豊津間で午後の上り列車を俯瞰する撮影地をロケハンするが道央自動車道の後ろにある山しか見当がつかなかった。列車は函館駅を発車して初めての停車駅でもある長万部(8:11-11)に停車するが秒単位の停車では商売にならないのか名物だった"かにめし弁当"の立売りも消えてしまった。また仲間内との雑談で何で5レは森駅と八雲駅には停車しないのだろうかという謎も話し合う事になるが、後方から5001Dが接近していると予測するが2分目ダイヤグラムを見ると実は5001Dの前に3000番台の高速貨物も5レの続行として運行されている。

 

旭浜駅「現廃駅」と静狩駅を通過すると新静狩隧道と新辺加牛隧道に入り、一瞬の内に小幌駅を通過すると我々6名が一斉に声を上げるのでロビーカーにいた他の乗客は一体何が起きたとこちらを向くが一部ニンマリしてる人は秘境駅を知ってる鉄道ファンだと思われる。礼文、大岸、豊浦と風光明媚な噴火湾の海沿いを走ると洞爺(8:41-47)に到着した。6分間停車するのは5001Dを先行退避するためで我々は寒いのでホームには降りなかったけどホームで雪と戯れる家族連れや若いカップルを見ていると微笑ましい。我々35歳から41歳までのaround fortyオッサンには眩しく見える。

 

5001Dが入線してすぐに8:44発車すると5レも後を追う様に8:47に発車して洞爺駅からは暫く単線区間に変わり、北入江信場を通過して有珠駅から再び複線になった。進行方向左側に有珠山昭和新山が見えてくると伊達紋別駅を通過すると噴火湾の海岸が近付いて海から近い駅として有名な北舟岡駅を一気に通過。海から近い駅としては鶴見線の海芝浦駅、信越本線青海川駅などが上げられるけど海芝浦駅は海というより運河なので海と川が混じったのを海と言うのは如何な物であろう。なんて話で盛り上りながら1997年12月改正か1998年3月改正で5レの時刻が変わってる話題へ移行。

 

5レの洞爺は改正前までは8:41-41だったが、5001D先行退避で8:41-47に変わり、その後も微妙にダイヤが変わって札幌着10:50が10:59に伸びてる。室蘭本線の特急高速化で281系が130km/h運転、NN183系が120km/hだし、貨物もDF200が増えてDD51重連よりパワーがあって速度も速いDF200が増えたので速度の遅い列車はどうしても邪魔になるのが鉄道の掟である。ロビーカーでは札幌車掌所の車掌がJR北海道オリジナル・北斗星グッズの出張販売中で6人は北斗星ファンであるから乗る機会も多く、我々は誰も購入しなかったけど車掌がカモだと思ったのか声を掛けて盛んに営業する。

 

愛用してますよと北斗星グッズでもある使用中の小銭入れを見せると他の5名が銘々に小銭入れや懐中時計などを見せると今度は北斗星オリジナルカードの営業に切り替ったので自分がJR東日本ではそのまま自動改札口に投入できるイオカードがあるのでオレンジカードは使わないため不要である事と北斗星オリジナルグッズにネクタイピンや携帯電話用ストラップ等があれば買いますので商品化希望の旨を伝えた。列車は陣屋町、元輪西と通過して非電化区間から電化区間に変わると東室蘭(9:20-22)に到着したのでここで解散して各自の個室へ戻る事にした。

 

ホームの自販機で暖かい缶コーヒーを購入してから9号車に戻って札幌までは1時間37分なので缶コーヒーを飲みながら個室でゆっくりと過ごすがさっきまでのロビーカーでハイテンションだったので1人で静かに個室で過ごしていると時間の流れが早くて5列車は登別(9:36-36)に到着。昨日から今日にかけて仲間とロビーカーで雑談している時間が長かったので手帳に色々書き加えていると車掌の車内放送が苫小牧到着を告げており、苫小牧(10:05-06)を発車すると日高線の線路と分かれて札幌駅まで50分余りとなる。下車準備だけ済ましておいて9号車1番と10号車12番の優雅なSA1乗車氏へ表敬訪問した。

 

オロハネ24-501のSA1は同時期に増備されたオロハネ24-550番台(551~554)と同じだけど9号車1番氏は車端ロイヤルだと思っていたけど乗車3日前に運用変更が発生して大喜びしてHSGの本部に連絡して自分もその件は号外メールで確認していた。事前にメール連絡したので部屋主が扉を開けて待っててくれ、中に案内されたので雑談するが今夜の6レで上野駅に到着すると尾久へ回送後はオロハネ25-553と差し替えられてその後オロハネ24-501は6003レへ組成されるとの話であった。

 

少し話して2人で10号車12番へ訪ねるとちょうど南千歳(10:25-26)に到着したので20分くらい3人で話してから2人は各自の個室に戻ると列車は札幌市厚別区を走行中で手稲駅を通過したくらいにデッキに出ると全員9号車のデッキに集まって身内で混雑している。定刻10:59に札幌駅5番線に到着するとホームには見た顔が何人もいて5レの出迎え組との事で扉が開くとガッツポーズで再会を喜び合った。やっぱり同じ趣味の仲間っていいものだな~って再確認した旅であった。1レ先行者や飛行機で来た仲間も居て札幌駅5番線に集まったのは総勢12名で快速エアポート105号でプレツアーのランチへ出かけた。

 

18時より総勢16名が集まり、1ヶ月遅れの新年会(実は忘年会)に参加して二次会まで参加してから札幌駅北口にある、ホテルクレスト札幌に一泊してJAL506便で東京に戻った。今回は自分にとって乗車は別々だけどロビーカーやグランシャリオで長い時間を過ごした初めての団体旅行というか、グループに近い北斗星旅は初めてだったので結構楽しめました。同じ仲間同士なので馴れ合い的な事が鼻に付くかもしれないけどマンネリ気味のブログが多いため、目先が変わったブログ内容でもよくないかな?。

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★