夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 北斗星4号(B1)

1998年2月27日(金曜日)、 朝の飛行機で札幌出張へ向かうも仕事と打ち合わせが順調に終ったので翌日は土曜日で休みなので帰路は「北斗星」で帰ろうと目論んでいたのだが1番人気のソロが3両連結されてる「北斗星2号」はソロの空席が発車直前でも出なくて撃墜。札幌駅東コンコース側みどりの窓口と西コンコース側みどりの窓口(トラベルサービスコーナー)を行ったり来たりしながら空席操作をしてもらいお土産を買いながら時間を潰しをしながらして過ごして2号(2レ)が札幌駅を発車したくらいに4号(6004レ)で駄目なら飛行機で帰ろうかなと思いながらみどりの窓口に並ぶ。

 

窓口担当さんとは顔馴染みになって個室出るといいねーと言われながらMR端末を操作すると北斗星4号のハコ(1)に空席ありの表示が出たので即座に声を掛けて発券操作してもらい、現金で支払う。みどりの窓口担当者さんと自分は一瞬固まってしまい、まさか空席が出るとは夢にも思わなかったけど指定券を放流してくれた人に感謝である。札幌駅から6004レとなる回送6113レが手稲駅を発車する17:47頃に改札を入ってホームに上がって9号車乗車位置で待っていると18:03に「北斗星4号」となる編成が函館運転所のDD51重連(A107運用+A103運用)「カマ番失念」に牽引されて入線。

 

東日本の車両が入るか、北海道の車両が充当されるのか楽しみで手帳を見れば書いてあるけど今回はソロなのでどちらでもいいので調べていない。ホームに入線する車両を睨むと3本のゴールドラインにSAPPORO★539★TOKYO★HOKUTOSEI🌠のエンブレムが付いてるのでJR北海道北サウ車と判明。9号車は唯一のJOKER的存在wのオロハネ25-555だが、早速乗り込んで9号車8番個室「2階のソロ部屋」に荷物を置いて発車までの11分停車を楽しんでいるとホームは凍えるくらい寒いので暖房の効いた車内が心地よく、その所為か機関車の番号も確認していない。

 

札幌駅を定刻18:14に発車すると列車は豊平川を渡って北の都札幌を後にして南西へ向かい、明日から土曜~日曜休みなので個室でまったりしているとノックの音がしたので扉を開けると函館車掌所の車掌が訪問。特急寝台券と乗車券を呈示してソロの個室キーをもらい、車掌に北斗星オリジナルグッズのZONE539エンブレムの皮コースターがあるか訪ねてみるとエンブレム関連で在庫があるのは小銭入れとエンブレムキーホルダーと懐中時計だけで皮製コースターはヘッドマーク柄のみとの事。函館車掌所オリジナルの北斗星2枚組みオレンジカードは如何ですかと営業して来たが小銭入れ黒色のみ購入。

 

車掌も去ったので札幌駅で買った冬季限定の「サロマ湖あったかかきめし」の紐を引っ張ると発熱機能が動いて牡蠣のいい香りがソロ個室に広がって札幌駅ホームで購入したサッポロビール・CLASSIC缶を開けて夕飯にする。道内のかきめし駅弁といえば厚岸駅や釧路駅が有名だけど大粒のサロマ湖産牡蠣が沢山乗った発熱機能のかきめしは冬の寒い北海道には最高の駅弁で暖かくて美味しい(季節限定が残念)。量的には少なめだけど1個だけでは足りないので今夜は久々にパブタイムに参加するぞと心に誓う。列車は札幌市、北広島市恵庭市千歳市と走り、南千歳(18:47-47)に到着した。

 

南千歳駅を発車すると新千歳空港駅へ向かう千歳線の支線である空港線と分かれて更に石勝線とも分かれると美々駅(現美々信号場)から植苗駅を通過すると新千歳空港の滑走路の進入方向を誘導する流れるライティングが幻想的。北斗星3号(6003レ)と北斗星4号(6004レ)はJR東日本尾久客車区とJR北海道札幌運転所が1編成ずつ半々で担当するため、本日の6004レの客車は札303・札304運用に札荷353・札荷354運用が担当している。植内駅を通過すると岩見沢、栗山、追分、安平方面からの室蘭本線と合流して日高線の線路と混じると苫小牧(19:07-08)に到着。

 

苫小牧といえば王子製紙など製紙会社も多く、出張帰りだろうか我が9号車にもスーツの上にコートを羽織ったサラリーマンが乗り込んだ。今回自分の部屋となった9号車8番はロイヤル1番の隣にある部屋で札幌発車時点では進行方向に向かって進める部屋の2階であり、編成中央に近いため、台車の音や揺れは殆ど感じない当り部屋であった。ただルームキーのキーホルダーがしょぼくて汚くて残念、これなら電子ロックのルームキーの方がいいけどロイヤル個室との兼ね合いもある。JR北はシリンダーの鍵とテンキー電子ロック、JR東はカードキーでバラバラなのはどうだろう?スマートじゃないよね。

 

車内の気温はやや高く、車内販売で購入したサッポロ・CLASSIC350ml缶をグビグビ飲んでいると列車は登別(19:37-37)に停車。9号車と10号車(オロハネ25-554)を外から覗く限りは殆ど売り切れの様で流石に金曜日夜発は人気が高い。因みに札幌駅で空席操作待ちをしていた時もロコ(2)「ツインDX」も残席0だったから個室に限ってはSOLD-OUTに違いない。北斗星4号(6004列車)は室蘭本線の電化区間と非電化区間の境駅でもある東室蘭(19:51-53)を発車して母恋・室蘭方面の線路と分岐すると本輪西から室蘭湾の夜景と建設中の白鳥大橋のライトアップが見えるため、個室の照明を全て消してから車窓に注視。

 

陣屋町(20:00通過)や崎守(不明※1)を通過して黄金(20:03通過)付近から内浦湾に近付くと夜でも海岸である事が分かるのは不思議だけど稀府(20:06通過)や北船岡(20:08通過)から急に海が近づいて暫く海沿いに進むと伊達紋別(20:11-12)に到着して5019Dとすれ違う。少し早いと思ったけど6号車のJR北海道には1両しか存在しない全車ロビーカーの(オハ25-551)へ移動してパブタイムの順番待ちをしながら気長に待つ。列車は単線区間のSカーブを走行中なので北入江信号場(20:21通過)付近を走行中らしいがやがて有珠の恋人海岸をトレースするように進むと虻田町に入って洞爺駅(20:23-24)へ入線した。

 

この先は室蘭線の核心部分で海あり峠ありでトンネルありで更に秘境駅もあるのだが個室からの鑑賞ならともかく、明るいロビーカーからでは外が見えづらいけど豊浦(20:29通過)・大岸(20:33通過)・礼文(20:36通過)・小幌(不明※1)・静狩(20:47通過)・旭浜(不明※1)を通過しながら礼文華峠と静狩峠を経由して長万部(20:55-55)に到着。21時くらいにディナータイム最後のお客が出てきてこの分だと早めの21:20くらいに呼ばれるかなと期待していたら八雲(21:19-19)を発車したと同じくらいにGrandchariotのAttendantが呼びに来てくれてパブタイムオープニング案内放送は21:30でした。

 

2人用テーブルに座り、先ずは瓶ビールとソーセージ盛り合せを注文して飲んでいるとパブタイムは大盛況で相席客のゲストあり。相席さんは同年代くらいのサラリーマンで相手もスーツを着ていたのですぐに分かったのだが札幌からの乗車でこれに乗って帰るのが一番の楽しみとの事。自分は翌日出勤日なら飛行機で帰らないとまずいけど翌日休みなので趣味の延長にしてるが相席氏は宇都宮までの乗車なので羽田まで飛行機で飛ぶと戻って来るのに高く付くし、時間もかかるから毎回北斗星利用との羨ましいお話でした。相席氏も何気に鉄道が好きそうで2人のピッチが上がったのは言うまでもない。

 

自分はミックスピザ、スモークサーモンを注文しながら瓶ビールやウィスキーを飲んでいましたが話が盛り上ってしまい、久々に楽しかった北斗星パブタイムでした。盛り上りながらも森(21:44-45)を発車して掛澗駅銚子口駅経由の砂原線と分かれて6004レは駒ヶ岳越えの急勾配に挑む。姫川(21:51通過)・東山(不明※1)・駒ヶ岳(21:59通過)・赤井川(22:03)・大沼公園(22:06)・大沼(22:07)・仁山(22:12)と進むが東山駅「現廃駅」までは登り急勾配が続き、駒ヶ岳駅でフラットになり、観光客が多く、大沼団子で有名な大沼公園駅を通過するとDD51撮り鉄の聖地・大沼駅を通過。

 

夜なので全く見えないけど小沼沿いに進むと峠下隧道に入り、七飯駅に直行する藤城枝線と分かれて峠下隧道から出ると仁山駅を通過するのだがこの仁山駅付近の車窓に高台から俯瞰した函館の街並み灯りに空気が澄んでいれば函館山が見える事を説明していると隣のテーブルのお客(自分らの話を聞いていたらしい)が見えたと驚愕しており、二人で爆笑してしまった。仁山からの下り勾配を降りると渡島大野を22:16に通過するが将来的に新幹線開業で駅名が新函館北斗に変わるのは承知の事かと思うが渡島大野駅は何回も駅名が変わっている。

 

本郷⇒渡島大野「1942.4.1変更」⇒新函館北斗「2014.6.11変更」なのも特筆できると思われるが七飯駅の手前で藤代支線と合流したくらいにパブタイムの会計を済まして自分の個室に戻ったのが22:23通過の桔梗駅くらいで青函区間の牽引機くらい確認しようかと1枚着てから函館(22:31-41)到着を待ってからホームに出ると流石に寒くて戻りたくなる。ホームの自販機でよつ葉乳業の牛乳を買ってから機関車を見に行くと青函運転区のED79トップナンバーの1号機であったが、寒いので個室に戻って自販機購入のよつ葉牛乳を飲んでまったりしよう。

 

進行方向が変わり、函館を発車するとそろそろ寝ようかと思う、Grand Chariotのパブタイムでも結構飲んだし、明日は開店前からモーニングタイムの和朝食を狙うので今夜は早寝だ。浴衣に着替えてからベッドを設営して毛布をかけて横になると列車の走行音が心地よく感じて闇に吸い込まれるように意識と記憶が消えていったのだと思うが寝に入る瞬間は自分にも分からないので模写出来ないが就寝後の停車駅と時刻(一部は運転停車*)。青森*(0:58-1:06)・盛岡*(3:32-34)・仙台(5:43-45)・・・6時間くらいは寝たであろうがやや寝不足だ(洋朝食でいいならあと1時間は寝れるのだが)。

 

洗顔と歯磨きを終えて早々に6号車のロビーカー「オハ25-551」の7号車寄りで待つとなんと1番最初の口開け客だ。北斗星4号は宮城県から福島県に入ったばかりの貝田~藤田駅くらいでAttendantが、呼びに来てくれて間髪いれずに和風朝食と食後に別会計の珈琲もオーダーすると熱い緑茶が運ばれてくるので飲みながら待っていると限定八食とかの和風朝食が来たので早速頂くが、安定の美味さであった(いつも美味くて期待を裏切らないのが嬉しい)。別会計のコーヒーは何もいれずにブラックで飲んだけど寝不足の頭にはちょうどいいくらいだが会計を済まして個室に戻る。

 

列車は郡山駅に近付くと安達太良山が見え始め、進行方向左側に磐越東線営業所(現郡山総合車両センター郡山派出所)のDD51-794が、いつもと同じ場所に止まってないので臨客か臨試の運用があるのかも知れない? やがて寝台特急北斗星4号」は郡山(7:27-30)に入線した。3分停車を利用してホームの自販機で冷たい飲料(車内は暖房効いており、乾燥してるので喉が渇く)。郡山駅を発車するとJR郡山工場の脇を通過して更に進むと郡山貨物ターミナル駅撮り鉄系の鉄ちゃんは「郡タ」と略す)を通過して安積永盛駅水戸駅方面へ行く水郡線の非電化区間と分かれて列車は田園地帯を飛ばす。

 

白坂駅~豊原駅間でJR東日本東北地域本社(現仙台支社)と東京地域本社(後の東京支社⇒大宮支社)境界線がある所を通過するとやがて福島県白河市と栃木県那須郡那須町との県境でもある黒川橋梁の巨大アンダートラスの長い鉄橋の上を走る。この橋梁は橋の下から川の清流を入れて撮影したり、サイド気味に見上げて撮影したり、山の上から俯瞰気味にも撮影できるポイントで自分も新緑のきれいな時期は何回も北斗星の撮影で訪れているがスケールの大きな作風で残せる場所でもある。関東地方に帰って来た思いと終着駅の上野駅が近付いてる気持ちがちょうど50%ずつの微妙な気分である。

 

高久駅を通過して那珂川橋梁を渡ると黒磯駅を8:16に通過すると地上切換のある黒磯駅構内でEF81の運転台から車上切換でAC20kV(50Hz)からDC1.5kVに変わり、一瞬に黒磯駅構内を通過すると宇都宮線に入る。同じ東北本線宇都宮線とか呼ぶようになったのは国鉄分割民営化からJRになって数年だと記憶しているが正式名称に愛称とか何で余計な事をするのか理解に苦しむ。暫く有名撮影地の片岡~矢板、蒲須坂~片岡を通過すると日光連山が見えて宝積寺~岡本の鬼怒川橋梁から富士山が見えるかと確認したけど見えなかったが、東北新幹線の高架が近付くと宇都宮(8:54-56)に到着した。

 

宇都宮線東北線の直流区間)といえば115系の独壇場だったけどすれ違う普通列車は211系1000番台(一部3000番台)も増えて来た感じである。田川橋梁を越えると日光線と分かれて自治医大駅の先で小山電車区(現小山車両センター)の脇を通過して小山~栗橋間で茨城県と埼玉県の県境にもなってる利根川橋梁を越えていよいよ上り北斗星を撮影する有名撮影地でもあるワシクリ(東鷲宮~栗橋)にヒガハス(東大宮~蓮田)を通過すると鉄道写真ファンを目撃。実は6列車にEF81-95が充当されている事は数日前からFAXで情報が来ていたのでたぶんそれの撮影が目的なのであろう。

 

土呂駅の手前から東大宮操車場(現大宮総合車両センター東大宮センター)からの線路が近付き、大宮(9:50-51)に到着。大宮駅を発車すると上野駅まではすぐなので下車準備をしてから車窓を眺めながら暫し待つとしよう・・・ところで本文中各所に出てきた「不明※1」について説明しておく。これは6004列車の通過駅の時刻が分からないため、このような記述にしたのだが、JR各社の2分目ダイヤグラムを見れば無理矢理通過時刻くらい算出できるのだがJRの公式ダイヤ(運転士が使う時刻表「スタフとも言う」に発表されてないのに2分目ダイヤグラムで算出した時刻を書き込むのは如何だろうかと思い、敢えて不明としたのである。

 

尾久客車区が見えてくると尾久駅(10:08通過)を通過すると田端運転所が見えて井堀信号場(10:09通過)の脇を通ると上野駅地上ホームと地平ホームに分かれるポイントを超えて上野駅15番線に定刻10:13に到着した。北斗星も乗り始めてかれこれ10年、1998年2月27日現在で32回乗車しているが繁忙期よりも普段の方が発見や楽しめるような気がする。まだEF81を確認していないので8号車付近のエスカレーターから大連絡橋方面には行かずに先頭方面に歩くとEF81の姿が見えてきたので確認すると100号機であった。今回もマンネリ防止の意味でいつもと文章表現を変えて作成してみた。

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★

本ブログは6月5日のAM0:00ジャストに自動UPに設定してあったのですが設定にトラブルが生じたみたいで8時間遅れてのUPとなりました。