夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 あけぼの(B1)

1998年9月1日(火曜日)、 8月31日発の寝台特急はくつる」で青森駅へ到着した自分は弘前市内と青森市内で2件(2社)の出張業務案件を終らせて夕方に青森駅へ戻って来る事が出来た。今からならJR最終乗継(はつかり26号⇒やまびこ60号)にも間に合うし、青森空港からANA404便にも間に合うけど上司から帰路寝台特急利用OKの許可が出てるし、それに昼休みは弘前市内企業から青森市内企業への移動に使用しており、昼飯を食べる機会もなくて朝は青森駅の立ち食い蕎麦だった。みどりの窓口で青森18:05発の「あけぼの」ソロが空いていたので乗車券も付けて株主優待特典割引で発券してもらった。

 

とりあえず指定券を抑えてから青森駅前(青森市新町1丁目)にあり、80年代から利用してた郷土料理屋で遅い昼飯を食べる。帆立の刺身、帆立の貝殻焼きに帆立フライがメインのホタテづくし定食を頼み、まだ勤務時間内だけど生ビールの中ジョッキも注文してしまった。十二分に満足して駅へと戻る途中のコンビニで稲荷寿司太巻き寿司がセットなった助六寿司を夜食に買って駅の改札に入る。寝台特急「あけぼの」は17:50くらいに入線したので5号車に乗るとオハネ24-551で1階のソロに鞄などを置いて牽引機を見に行くと青森運転所のEF81-134だった。

 

暫くEF81-134の風貌と装着されてるヘッドマークを眺めながら缶ビールでも飲みたかったけど出張帰りのスーツ姿なので知り合いに見られたら恥ずかしいため、今夜もお世話になりますと心で思いながら5号車のソロに戻る。18:05に青森駅を発車すると滝内信号場を通過すると津軽線(当時は津軽海峡線とも称した)と分かれると青森運転所(現青森車両センター)が見えて「あけぼの」「日本海3.2号」「はくつる」の担当現業機関でもあるが予備車や派動用の24系客車や14系座席車に12系座席車が見えてきた。ノックの音と共に秋田運輸区の車掌が登場して切符拝見で戻ったので一杯始める。

 

冷えた缶ビールにツマミはホタテ貝の燻製と同じくホタテ燻製のマスタード風味だけどこれがまたビール「キリンDRAFT生」によく合う。美味しい缶ビールを飲みながら津軽新城鶴ヶ坂大釈迦の撮影地を眺めるのは愉快でこれだから撮り鉄の夜行列車乗り鉄は楽しい。約10ヶ月ぶりの「あけぼの」ソロだが、狭い個室で青森~上野フル乗車はしんどいけど本日の日没時刻は18:11「津軽新城 - 鶴ヶ坂付近走行中」なので五能線接続のある川部通過ではすっかり暗くなり、弘前(18:38-39)に到着した。流石に青森県第3の都市だけあって弘前駅からの乗車は青森駅より多いようである。

 

弘前を発車すると周囲は闇に支配されて車窓は見えないけど今回のソロは1階or2階は指定しなかった(残席数3では押さえるのが最優先)が日没時間が早いこの時期からは1階のソロが正解だったのだと思う。2階は車窓からの眺めはいいけど空間環境は1階が好きだし、2階はベッドを広げると部屋から出るのが面倒で、位置指定しなくてベストだったのだと思う。大鰐温泉(18:49-50)に停車して、上り「あけぼの」では青森県内最後の停車駅となる碇ヶ関(18:58-59)へ停車すると津軽湯の沢陣場矢立峠に入り、秋田県への県境を迎える(現在の矢立峠新線は隧道区間が殆どだけど)。

 

やがて列車は大館(19:20-21)に到着・・・大館駅といえば花善の鶏めし弁当が食べたくなるけど「あけぼの」が東北線陸羽西線奥羽線経由だった頃は青森発が17:36発だったけど経由が高崎線上越線~羽越・奥羽線経由に変わって青森発が18:05に変わると大館着がその分遅くなって弁当取り置きと乗降口まで持って来てくれるサービスが不可能になったのは痛い。この辺で青森のコンビニ買った助六寿司をワンカップ清酒で流し込んだ。少なくとも1~2年前までは列車の中でコンビニ飯を食べるのは抵抗があったけど夕方に昼飯件夕飯を食べているのでこのSTYLEで充分かな? 出張だし経費節減はしないとね。(買えるなら大館の鶏めしとか好きな駅弁なら高くても買うけどさ!)

 

夕飯が終ると今日の出張で決議した内容を議事録を見ながら提出する文章のたたき台を作成するがあけぼのソロの折り畳みテーブルは小さくて使いずらいのがたまに瑕。列車は鷹ノ巣(19:36-37)と二ツ井(19:48-49)に停車するが揺れる車内で文字を書くのは本当に難しい。1996年は6回乗車した「あけぼの」だが1997年は3回に減り、1998年は9月になってやっと1回目の乗車で年々「あけぼの」乗車回数が減っているのが分かるけど偶々なのだろうか?。東能代(20:04-04)・森岳(20:14-15)・八郎潟(20:31-31)へ停車すると自分の仕事も終わって列車は秋田(20:55-57)に到着した。

 

外の空気を吸いたかったのと喉が渇いていたので2分停車を利用してホームを少し散歩して自販機で冷たいソフトドリンク「AQUARIUS」を買って列車に戻る。早速飲みながら自分の事を考えていた。自分は既に40歳になり(この記事をPCで作成してるのは65歳ですが)このままでいいのかなと・・・暫し考え込む。翌年4月には中学生だし、同期入社では課長に昇進した人もいる。45歳には現在の社宅も追い出されるので賃貸借りるか、マイホーム(分譲マンション含む)購入も考えるとお金のかかる趣味もそろそろ考えないといけない。

 

なんて考えていたら急に眠くなってきたので寝るとしよう。就寝中の停車駅と時刻は下記の通り・・・羽後本荘駅(21:34-35)・仁賀保(21:47-48)・象潟(21:58-59)・遊佐(22:22-22)・酒田(22:34-36)・余目(22:47-47)・鶴岡(23:03-03)・あつみ温泉(23:29-31)・村上駅(0:15-18)・新発田(0:45-46)・新津(1:10-29)・*長岡(2:09-41)・*水上(4:16-19)・高崎(5:07-09)「*印は運転停車」。目が覚めたのは深谷「5:36」~籠原「5:42」(何れも通過)辺りで8時間熟睡したので目覚めはすこぶるいい。車窓から見る外は明るく、約28分前に日の出を迎えたばかりなので清々しい朝だ。

 

熊谷駅を所定時刻で通過「5:50」するとこの時期限定で「あけぼの」が撮影出来る"くまぎょう"こと熊谷~行田の撮影地を通過すると平日なのに撮影している撮り鉄2名が撮影していたが地元民なら朝食前に撮影可能である。しかし前走りの寝台特急「北陸」だと光線的にギリ厳しいが自分はお盆期間中や5月中旬~7月下旬の休日や8月のお盆休みの空いてる時にこの場所で上り「能登」「北陸」「あけぼの」とEF65P特急色牽引の貨物も撮影している。個室から携帯で自宅に電話して帰宅予想時刻を伝えて着替えと簡単な朝食準備を頼んで電話を切ると大宮(6:31-31)に到着である。

 

大宮駅を発車すると東北線に入り、荒川を渡れば埼玉県から東京都に入って浦和、赤羽根、尾久を通過するといよいよ終着駅の上野駅が近い。9月2日なので都内はまだ猛暑が続いて朝から外は暑そうだけどスーツの上着は手に持ってデッキで待機すると定刻6:58に上野駅15番線ホームに入線した。急いで山手線・内回り電車に乗り込んで田端駅で下車して我家に到着するとすぐにシャワーを浴びて簡単な朝ご飯と珈琲を飲んで下着からワイシャツまで全部新しいのに着替えてから勤務先へ向かった。

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★