夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 あけぼの(Bネ)

勤務先では自分の部下(当時27歳)が数年前に生まれ故郷の青森にIターン転勤してその後に結婚する事になったので夫婦で出席ほしいと往復ハガキが来ていた。式と披露宴は10月4日(大安吉日)の11時からなので何とか夫婦で安く行く方法を探していたらJR東日本の企画キップで1997年10月1日から使える「いい夫婦の日きっぷ」グリーン車用が、2人で44,000円なのを見つけて「あけぼの」や「はくつる」のB寝台が使えるのでこれは安いと思い、嫁と相談。

 

しかし1人用B個室ソロが使えない事に不満があるみたいだけでソロは利用出来ないけど普通なら往復割引乗車券と特急寝台券で往復して2名分だと74,480円かかるので30,480円もお得。極力周囲に人が来ない様に通常のマルス発券操作では最後に残りそうな禁煙車だと2号車の13~14番以降なら人が集まらないので乗車3週間前によく行く融通が通るみどりの窓口で調べてもらうと2号車は貸切同然で「いい夫婦の日きっぷ・グリーン車用」で金額表示がない特急寝台券を発見してもらい、乗車日の昼休みに勤務先最寄のみどりの窓口で2号車13~14番の上段が売られてないのを確認して帰宅後に上野駅へ向かった。

 

1997年10月3日(金曜日)、 上野駅15番線ホームで家内と寝台特急「あけぼの」の入線を遅しと待っていいると21:20に推進運転で回送2021列車が入線。早速2号車(オハネ25-38)に乗車して牽引機を確認すると長岡運転所のEF81-135を確認して売店で飲み物等を購入して戻る。入線から発車までの21分はあっという間に終り、上野駅を21:41に発車して北へ向かった。寝台特急「あけぼの」は東北線陸羽東線奥羽線経由だったけど1997年3月22日改正で廃止された「鳥海」のルートを継承して上越線羽越線奥羽線経由に変更になっている(「鳥海の長岡EF81運用をそのまま「あけぼの」に引き継いだ)。

 

すぐに車掌が回ってきて何でここだけ2人だけ乗っているのだと言いたそうな顔をしていたけど「いい夫婦の日きっぷ・グリーン車用」と指定券を見せると納得したのかすぐに消えてくれたので家内が自宅で茹でて持ってきた枝豆をツマミに缶ビールで乾杯。上越線羽越線奥羽線経由の寝台特急「あけぼの」は始めての乗車だけど大宮(22:06-07)到着まではいつものルートだけどここから上越線に入る。そういえば2号車へ大宮駅からの乗車も皆無でこのままの状態で青森まで走りそうな気配だがする事もなくてこんな時は早寝に限るようである。

 

就寝時の停車駅と時刻は以下のとおり・・・高崎23:13-16・村上3:22-23・あつみ温泉4:10-11・鶴岡4:37-41・余目4:55-55・酒田5:08-10・遊佐5:21-21。目が覚めたら吹浦~遊佐~小砂川~上浜の海岸脇を走っており、天気がよさそうだ。乗車しているオハネ25-38は24系25形の一次車で1974年3月18日に新製されて向日町運転所に配属後、「あかつき」や「彗星」に使用されてその後は品川、秋田を経由して青森に転属した車両だが寝台側の窓が上方向に広くて景色を眺めるには最高の車両だが通路側には上段寝台を更に上側に移動する自動昇降機のスイッチが付いてるのが特徴な車両である。

 

列車は象潟5:45・仁賀保5:56・羽後本荘6:09-09と停車するが羽後亀田駅の先で日本海の脇を暫く進むと家内も良く寝れたといいながら着替えて起きて来た。列車は雄物川の橋梁を渡り、秋田新幹線(旧田沢湖線)と奥羽線の線路が近付くと秋田6:49-7:02に到着。13分停車なのでホームで飲み物を購入したり時間を過ごして車内に戻ると秋田からはヒルネになるけど2号車は利用客はなし。秋田駅を発車して土崎駅を通過すると秋田港駅方面への秋田臨海鉄道線と分岐して追分駅の先で男鹿線とも別れる。暫くすると左手の車窓に八郎潟の調整池が見えて来ると八郎潟(7:38)に到着。

 

八郎潟はそもそも面積220km2と日本の湖沼面積では琵琶湖に次ぐ第2位であったが、大部分の水域が干拓によって陸地化され、陸地部分が大潟村となって現在では八郎潟調整池が残る程度である。森岳(8:29)を発車して暫く進むと五能線の線路が、近付くと東能代(8:13-14)に到着して下り寝台特急日本海1号」「あけぼの」「日本海3号」急行「あおもり」などの撮影で何回も来ている富根二ツ井の撮影地を通過して二ツ井(8:29)を発車した。暫く走ると秋田内陸縦貫鉄道秋田内陸線(旧国鉄阿仁合線)の線路と近付いて大太鼓で有名な鷹ノ巣(8:40-41)に到着。

 

朝食がまだなのでお腹もペコペコであるが秋田駅あきたこまち弁当や牛肉弁当しか選択肢がないなら大館駅の鶏めしの方がいいと家内から言われて朝食は大館駅の鶏めしを予約してあるがあと少しの辛抱である。列車は米代川沿いに進み、花輪線の線路が近付くと大館駅(8:59-9:01)に到着したので代金入りの封筒を持って2号車の乗降口へ行くと花善の担当者に代金を払って鶏めし二個を受け取って席に戻って早速頂く事にする。自分にとっては1997年1月に寝台特急「鳥海」に乗った時以来だが久々に食べたけどお世辞なしで美味いし、家内も満足して朝食には遅い時間帯だけど大いに満足した。

 

花善・鶏めしを食べ終えた頃に列車は青森県最初の停車駅でもある碇ヶ関(9:24)に到着するとすぐに大鰐温泉駅(9:32-32)に到着。どこか温泉に一泊して翌日の新幹線で帰りたくなるが節約するために安いキップを使っているため、本末転倒になるので温泉宿泊は諦めて次の機会としよう。弘前(9:45-47)を発車すると次が青森なので持参した白いワイシャツに礼装フォーマルスーツに専用のネクタイを装着して青森到着を待つ。大釈迦鶴ヶ坂鶴ヶ坂津軽新城の撮影地を通り過ぎるが奥羽線を行く「日本海」や「あけぼの」を牽引した機関車がED75からEF81に代わって当地へ撮影しに行く事も減ってしまった。

 

なんて考えていたら列車は新青森駅を通過、今でこそ新幹線が停車する駅だけど当時は田舎の駅で701系の快速「いわき」でさえ停車しない小駅でありましたが10:21、定刻で青森駅に到着した。車内がえらく空いてていたので楽な旅だったけど挙式と披露宴が行われるホテルに直行した。

 

下り「あけぼの」の運転停車駅と時刻を書き忘れたので追記しておく、水上(0:06-08)・長岡(1:27-33)。

【来週(2023年1月2日)のブログUPは都合により、お休みします】

         ★★★★★Memories of the night train★★★★★