夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 はくつる(Bネ)

1998年8月31日(月曜日)、  世間では今日が夏休み最終日だけどサラリーマンの自分には与り知らぬ事で月末なので却下された起案書を作成し直していたら課長が俺を呼ぶ。それも遠慮がちに呼ぶので嫌な予感がして別室へ伺うと今から青森県内に2件の相手先に出張してくれとの話。でも今日は31日の月末でもう夕方なので今日の旅費出金はできませんよと言えば「JRのクレジットカード持ってるだろ? 往復ブルートレイン使っていいから」とか調子のいい事言われてこっちもムッとなってびゅうカード自宅に置いてきたので今日は定時退勤して自宅から青森に向かいますと言って定時退勤。

 

帰宅する前に寝台特急はくつる」の禁煙車・8号車下段を押さえて乗車券を含めてJR東日本株主優待決済でお得に購入。一旦自宅へ帰宅して風呂と晩酌と夕飯を済まして改めて新しい肌着とワイシャツに袖を通して鞄の余白に「はくつる」で飲む渇き物のツマミ数点を入れて上野駅まで向かう。上野駅15番線の「はくつる」8号車乗車口に到着したのが、21:57で丁度上野駅へ回送される回11列車が尾久を発車する時間だが、回送11列車の運行時刻は尾久21:57、井堀信号場22:01、上野22:08。やがて時刻どおりに推進回送ライトを輝かしながらカーブの先にオハネフ25を先頭に入線した。

 

すぐに扉が開き、8号車へ乗り込むと盛アオのオハネフ25-121に乗り込み席に鞄を置いて先頭のEF81を見に行くと青森運転所のEF81-136号機でヒサシ付と「はくつる」マークが格好いい。家から持参したステンレス・ポケットボトルに角瓶・ウイスキーを詰めてきたのを飲むため氷が入ったカップも購入。夕飯は自宅で食べてきたし、ウィスキーは自宅で詰めてツマミも自宅から持参で経費を切り詰めているので経費節減だ。上野駅地平ホームの蒸し暑さと違い、流石に車内は冷房が効いてて涼しいが乗車早々に浴衣姿に変身して氷入りカップに持参したウィスキーを流し込んでカルパスをツマミに一杯やる。

 

そういえば24系25形の外壁が凹んでいたり、一部塗装が剥がれている箇所があったけど客車「はくつる」として約4年前の1994年前から運行開始してるのに見た目が、みっともない状況の25形は酷すぎる。品客や尾久客に配置していた時はこんな無様な醜態は晒してなかったけど青森転属後からである。25形0番台のステンレス帯を白く塗ったり、意味不明な行為をしている青森運転所だがブルートレインのメンテナンスくらい行ってもらいたいものである。22:23に定刻で上野駅を発車して鶯谷界隈のホテルのネオンが見えて尾久客車区の横を走るがこの時間帯だと未出区ブルトレは「北陸」の車両のみだ。

 

あとは北斗星の予備車やエルムなどの臨時と派動用12系・14系座席車のみが客車では残っているくらいである。赤羽駅を通過(22:34)したくらいに青森運輸区の車掌が登場して乗車券と寝台特急券を呈示したが今夜の「はくつる」は機関車の調子がいいのか乗務員の腕がいいのか定かではないが運転が上手くて車掌に伝えたら喜んでいた。しかし1998年8月22日の運転をもって臨時急行「八甲田」は完全廃止、1998年1月5日の運転を最後に臨時急行「津軽」も完全廃止(リバイバル「なつかしの津軽」を除く)で上野から夜行列車でみちのくを目指すのは「はくつる」と「あけぼの」以外全て消えてしまった。

 

大宮(22:49-50)に到着すると8号車はそこそこの乗車で数字の若い3~10番まではほぼ下段は埋まっている感じだが大宮発車早々の車内放送で宇都宮駅を発車すると盛岡駅までは停車しない旨と一戸到着20分前まで緊急事態がない限り、放送での案内はしない件を伝えて車内は減光された。飲む酒はないし、今夜は早寝と決めてベッドに潜り込んだが就寝中の停車駅と時刻は以下のとおり「*=運転停車」。宇都宮(0:01-02)・黒磯*(0:41-50)・郡山*(1:38-39)・福島*(2:13-15)・仙台*(3:15-17)・一ノ関*(4:23-25)・盛岡(5:30-32)・一戸(6:24-25)・二戸(6:30-31)。

 

目が覚めたのは金田一温泉駅(6:36)を通過したくらいで第9馬淵川橋梁を渡ると県境を越えて青森県に入り、目時駅を通過すると三戸(6:43-44)に到着したので洗面と洗顔を済ませて着替え終わると7月30日~8月1日で苫米地~北高岩~八戸界隈にて「八甲田」「はくつる」を写した撮影地を通過すると八戸(7:00-02)に到着。八戸駅から立席特急券ヒルネの対象区間になるが自分は2分停車を生かして甘くない缶コーヒー(190ml缶)を購入したけど自販機のない列車は本当に不便極まりない。車内に戻り、コーヒーを飲みながら特急はくつるの撮影地としても有名な八戸~陸奥市川をチェックする。

 

光線は順光で撮影できるが機関車ヘッドマークの"はくつる"は光るものの、下のローマ字表記が光らない曰く付きの場所でもあるが列車は三沢(7:18-18)に到着した。そういえば車内放送で気が付いたけど「はくつる」のヒルネは5号車と6号車だけらしいが我が8号車はセーフで車内も静かで平和で助かる。列車は野辺地(7:40-41)に停車すると纏まった下車があり、大湊線723Dへの接続もいいのでその影響か?。そういえば大湊線下北駅から接続する下北交通・大畑線(旧国鉄大畑線)の廃止が取り沙汰されているけど地方民鉄ローカル線の経営は厳しそうだ。

 

野辺地を発車すると次は終着駅の青森駅なのでシェーバーで髭を剃って身支度を整えてから下車準備をしながら車窓から見える陸奥湾を見て浅虫温泉(7:59)を所定に通過すると携帯電話のメモ機能に入れてある乗り換え時刻を確認していたら8:15、青森駅3番線ホームに定時到着した。8:39発の弘前行き642Mまで時間があるのでホームの立ち食いそばを朝食として食べてから乗り換えた。

        ★★★★★Memories of the night train★★★★