夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 はくつる(24系)

1994年12月12日(月曜日)、22時少し前に上野駅15番線ホームで寝台特急はくつる」の入線を待っていた。 10日前から青森出張が決まっており、どうせ乗るなら12月3日改正で583系から24系客車に変わった「はくつる」に狙いを付けていたのである。 「はくつる」は20系を使用した時期もあるけど僅か4年間で583系は26年間と長かったので今回の改正で1往復削減より2段ハネの24系化は何とも喜ばしいニュースである。 22:10に推進運転でゆっくり「はくつる」の尾灯に推進運転用ライトを光らせながら15番線に回送11列車が、入線して扉が開くと3号車のオハネ25-152に乗車して10番下段に荷物を置く。

 

この日の11列車は田端運転所のEF81-133が、牽引する事は機関車ローテーション運用(改正当時、1列車→2列車→3列車→4列車→5列車→6列車→11列車→12列車→1001列車→1002列車と繋がる運用)で分かるため、北斗星1号に入ればそれ以降の運用が必然と分かったのだ。


ツララ切りのヒサシが、付いたEF81-133は精悍なマスクで長岡運転所に在籍していましたが、1994年12月に「はくつる」牽引用と「あけぼの」のEF81化により、EF81-100と共に田端運転所へ転属した。上野駅の停車時間は13分間なので133号機のフォルムを目に焼き付けてからビールとつまみを買って車内に戻る。3号車に戻ると車内は3割程度の乗車率で浴衣に着替えていると上野駅を定時発車。

 

流石に月曜日の夜行列車は空いてると1人言を呟きながら(列車内で独り言なんて危ない奴ぢゃんw)柿の種をツマミに缶ビールを飲んでいると早速車掌が、巡回してきたので乗車券と指定券を呈示すると「毎度ご乗車ありがとうございます」と慇懃に礼儀正しい車掌であった。 寝台特急はくつる」は大宮駅(22:48-49)に到着すると12名くらいが、乗り込んで発車するとおやすみ放送が流れる。 今回乗車しているオハネ25-152は1976年に25形が、「はやぶさ」「富士」「あさかぜ」「出雲1・4号」の2段寝台化するために品川客車区へ集中配備された25形100番台~が共通運用で使っていたけどJR化で「はやぶさ」と「富士」がJR九州転属。

 

更に1994年12月3日ダイヤ改正で「あさかぜ1・4号」廃止により、余剰になった「あさかぜ1・4号」25形が、青森運転所へ転属して「はくつる」用として使われるようになったのである(車体の一部金帯で「あさかぜ1・4号」の車両だとすぐに分かった)。23時になったので今宵は寝る事にしよう、以降は就寝中の停車駅と時刻・・・宇都宮(0:01-01)・盛岡(5:31-33)・一戸(6:25-25)・二戸(6:44-44)。 既に二戸駅へ到着する頃には目が覚めていたけど金田一温泉~目時間にある馬淵川橋梁(岩手県青森県を分ける県境)付近では起きており、洗面に向かう。 定時運行している寝台特急はくつる」は三戸(6:44-44)を発車すると車窓も明るくなってきた。

 

流石にまだ雪の季節には早いが、北東北の朝霧に煙る車窓を眺めながら快調に飛ばすと
八戸駅(7:00-02)に到着すると事前に予約しておいた駅弁をデッキで受け受け取って支払いも済ます。八戸からは青森までB寝台のみヒルネとして立ち席特急券で乗れるが、18分前に青森行き1525Dが44分後には青森行き525列車があるのでヒルネの利用は3号車に限っては少なかった。 八戸駅で事前予約した駅弁は「特製奥入瀬弁当」という大層な名前の弁当だけど副菜が多い、高級幕の内弁当風で缶ビールが欲しくなる内容だったが仕事なのでお茶で美味しく頂いたら三沢駅(7:18-18)へ到着。

三沢駅を発車すると汽水湖(淡水と海水が混在した湖)の小川原湖が、遠くに見えて小川原湖続く砂土路川の橋梁を渡り、車窓左手に国道4号線が、近付いて来ると大湊線南部縦貫鉄道への乗換駅となる野辺地駅(7:40-40)へ到着。 南部縦貫鉄道は数年後に全線休止(結局廃止になった)が、取り沙汰されているけど今後が気になるところである。 野辺地を発車すると並走してた大湊線の線路と分かれて進むと暫くして車窓右手に陸奥湾が、見えると終着駅の青森駅も近い。 下車準備をしながら青い海を見ていたら青森市街地から青森機関区や青森東運転区、そして青森信号所を見ながら定刻8:15、青森駅へ滑り込んだ。


まだ時間があるので牽引機を見に先頭に行くとブルーを基調に輝くシルバー文字の列車名(ローマ字含む)と鶴の翼がギラリと光って格好がよかった。 583系から24系に変わっただけなので新しいブルートレインといより、新しい出戻りブルートレインになるが東北路を走る"鶴"して育ってくれるだろう。
 
        ★★★★★Memories of the night train★★★★★