夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 はくつる81号(B寝台)

1997年10月31日(金曜日)、 三連休前夜であるがK君から秋の東北撮影を誘われたのでどうしようか迷っていたけどせっかくのお誘いなので乗る事にしてどうせなら機関車に付けるマークでは好きな部類に入る寝台特急はくつる」から撮影しようと偶々前夜に運転設定があった583系の臨時寝台特急はくつる81号」のパンタグラフ下の下段より千円安くて高さもあるB寝台を早々に確保。現地に着いたら「はくつる」撮影後は天気次第で動いて青森口で奥羽線の上りブルートレインは撮影出来ないので花輪線キハ52やキハ58でも写すか、東北本線ED75貨物でも写そうと決めておいた。

 

K君からのお誘いが無ければマイカーで紅葉の只見線でも撮影しに行こうかと考えていたのだが只見線への新型気動車投入はまだまだ先の事らしいので来年でも行こう。上野駅14番線ホームで待っていると21:34に東大宮からの回送8051M(583系9B)が入線すると早速2号車のモハネ582-106に乗車して11番中段(パンタ下)に荷物だけ置いて缶ビールを購入して戻る。高さは106㎝あるけど幅は70㎝で荷物置場がない583系なのでマルチアームを外したハスキー4段三脚とカメラBODY1台に交換レンズと着替え等を入れたデイバックのみの軽装備にした。

 

いつもはフジクロームVelvia50(RVP)とエクタクローム(E100VS)の2台で撮影するのだが今回はE100VSが入ったカメラ1丁のみ。上野駅21:45発の8001M「はくつる81号」は定刻に発車したが個人的な趣味活動として乗る夜行列車は1997年9月12日に乗った急行「能登」以来約2ヶ月振りである(10/3~4の「あけぼの」は結婚式夫婦で列席、10/24の北斗星は出張帰路)なので趣味活動には含まれていないw。例によって2号車なので乗客は少ないけど車掌が登場したので株主優待割引で購入した八戸までの乗車券と特急寝台券を見せてまったりするが明日は5:52着の八戸駅下車なので今夜は早寝である。

 

明日の11列車寝台特急はくつる」はどこで撮影するか出発日ギリギリまで揉めていた。正面とサイドに完全なる太陽光線が当たるバリ順は出来れば盛岡側の好摩岩手川口や奥中山~小繋や剣吉~諏訪ノ平、斗米~金田一温泉がベストなのだが流石に11月上旬の早朝は太陽が低いので山や木々の陰が出たり、秋の早朝は朝霧が出やすい時期なのでどうしても寝台特急を撮影するなら8月までがベストシーズンである事は何度も電話やスカイプで何度説明してこの時期はデメリットが大きいけど夏場と違って大気が澄んでいるので朝の遮光を受けて素晴らしい写真が撮れる僅かなメリットは素晴らしい・・・。

 

自分は缶ビールを飲んで大宮発車(22:10-12)を待たずに寝てしまったが久々に乗った583系のパンタ下中段寝台は懐かしくて空間も広くて充分に満足できるB寝台であったけど車内は恐ろしく空いている。秋の三連休前夜とはいえ、臨時寝台特急はくつる81号」の2号車は人が異常に少ないのが何故か不気味だ。就寝中の停車駅と時刻は以下の通り・・・宇都宮(23:22-24)・黒磯(0:06-08)・実際は郡山、福島、仙台、盛岡でも運転停車はあったようだが、気が付いたら八戸駅到着15分前に車掌に起されたようである。7時間くらいは寝た計算だけどやはり眠いものは眠い。

 

急いで下車準備と洗面&歯ブラシを済ませて八戸(5:52-54)で下車するとホームの反対側で8001Mをバルフ(長時間露光)撮影しているK君が見えたので急がずに改札を出たのだが車に荷物を積み終わってから11レをどこで撮影するのか聞いてみると本人もまだ答が出ない様子だが、苫米地~北高岩八戸~北高岩もまだ朝霧は出てないので少し様子を見る事にした。ただどちらも馬淵川(まべち川)に近いため、朝霧が出るリスクは高いのでこの時点では何ともいい様がなく、同一リスクだけど車で早速撮影地まで移動する。

 

八戸~北高岩は「はくつる」が24系化されて何回もかよってるし、今日は苫米地~北高岩はくつるマークギラリ狙いの正面ドカンで長玉300ミリF2.8(通称サンニッパ)で撮影出来るカーブへ直行すると流石に11月だと編成に影が入りそうだけど今日はマークギラリ光らせるのが目的なので早速撮影地で三脚を立てて何回もピントチェックとTTLスポット測光での絞りを確認する。所定半絞りアンダー気味にして本当ならPL偏光フィルターで反射を補正したけどせめてF4~F5.6まで絞りたいのでPLフィルター使用は諦めた。

 

所定時間になると11列車接近の踏切音が聞こえて心の中で曇るな曇るなと唱えて朝日を浴びながら11列車「はくつる」が近付くと田端運転所のEF81-133が見えて「はくつる」のマークがギラギラに光っててメチャ恰好良かったが1絞りアンダー気味でも良かったかも知れない。自分はリバーサルフィルム(ポジ)が入ったカメラのモータードライブで10コマ連写してしまったがこの1発のために来て正解だった。八戸の八食で遅い海鮮朝めしを食べてから昼間は盛岡~八戸間でED75牽引の貨物を写しながら夕方には奥羽線・青森口へ移動して「日本海2号」を鶴ヶ坂津軽新城で撮影した。

 

何とか朝の「はくつる」は満足が行くカットで狙えたけど「日本海2号」は光線的に弱くて流石に11月に早朝と夕方を走る夜行列車を順光で撮影するにはクリアーすべき障害が多くて難しいのが現状である。撮影が終了したら立ち寄り湯で疲れを落として寝場所でもある道の駅に車を停めてから近くの飲食店で乾杯しながら食べて早めに車中泊

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★