夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 北斗星2号(B1)

1994年11月29日(金曜日)、秋の終わりと言うか、冬が始まったばかりの寒い札幌駅5番線ホームで上野行き寝台特急北斗星2号」の入線を待っていた。 本来、札幌出張だと往復飛行機移動が、原則だけど翌日が休みなので帰路は「北斗星」でゆっくり帰ろうと乗車日2日前の夜には空席探しでソロを入手していた確信犯である。 飛行機だと23,850円、「北斗星」だとB寝台かB個室で22,760円で北斗星の方が、1,090円安いのだ。 飛行機だと札幌~新千歳空港のJR運賃と羽田空港から自宅までのモノレール代金など別途必要で総体的に「北斗星」の方が更に安いのである。

 

17:06、桑園寄りから函館運輸所のDD51重連(1083+1054)牽引の回送1列車こと「北斗星2号」が入線するが、長年「北斗星」「トワイライト」「エルム」「夢空間」等の牽引は空知運転区や空知運転所(何れも旧岩見沢機関区)だったが1994年11月1日付で空知運転所が廃止となったので青いDD51は全て函館運転所管理になっている。 これは「利尻」「大雪」「まりも」の気動車化と特急化で旅客DD51の運用が、全て函館から始まるためであり、函館集中管理になったけど1・2両は苗穂常置で苗穂~手稲の配給などで使われている。 早速6号車(スハネ25-503)に乗り込んで6番の部屋に荷物を置いて飲み物などを購入。

 

6号車のソロ(半ミニロビー室・合造車)に乗るのは本当に久々で1988年7月30日以来かと記憶するが「北斗星1・2号」だとオールソロばかり乗車していた。 買物を済まして車内に戻るとすぐに17:13札幌発車だが、ソロ個室にシケ込むのもどうかと思い、ロビー室の1人用椅子を見つけてモニターTVの映画(ミセスダウト・免許がない!)を見ながら缶ビールを飲んでいると車掌が通りかかったので指定券と乗車券を見せて個室キーだけ受け取りに行く。 札幌は16時くらいが日没時刻なので車窓の眺めは殆ど見れないけど南千歳(17:47-48)・苫小牧(18:08-09)と停車して少しずつ南に向かう。

 

今回出張の帰りに初めて「北斗星」に乗ったが、今までに札幌出張は金曜日以外ばかりであったのでスーツ&ネクタイ姿で乗る出張帰り北斗星が、何気に新鮮である。 列車は登別(18:40-41)・東室蘭(18:55-57)に停車すると早くも1回目ディナータイムを食べ終えたお客が、ロビー室へ流れて来たので多分懐石ご膳のお客だろう?。 自分は北斗星乗車前にサッポロ味噌ラーメンを食べているので21時からのパブタイムまでお預けだ・・・ロビー室自販機の缶ビールとつまみのバターピーで我慢。 寝台特急北斗星2号」は胆振地方を走り、伊達紋別(19:17-18)と洞爺(19:30-30)に到着。

 

予約はしてないけど搭乗予定だったANA66便が羽田空港に着陸した時間だけど「北斗星」はまだ西胆振を走っているのが、時間の無駄というより貴重な時間を使っているような気分にさえなるのが笑ってしまう。 19:30から2回目のディナータイムが始まる放送が流れてロビー室の人口はやや減るが、それにしても金曜日夜だというのに車内が空いている有様はどうだろう。11月下旬というより11月最終日に近いのだが、今夜は個室にも空があるらしい。 ツインデラックスは3部屋の空き、デュエットも4部屋空いており、ロイヤルとソロ以外は全て空いているとは車掌の弁である。

 

2回目ディナータイムの時に貫通路扉からグランシャリオを覗いたら半分以下のゲストで11月下旬から12月上旬は北斗星の狙い目・チャンスかも知れないけど普通のサラリーマンには11/23の勤労感謝の日が、金曜日か月曜日に食い込んだ3連休でないと難しい。 列車は長万部(20:02-04)・八雲(20:27-28)・森(20:53-53)に停車して、森駅を発車した頃にはパブタイムに並ぶ人が、自分を含めて6名ほど並んだ。 2回目のディナーは全員懐石御膳だったため、早仕舞いだったらしく、いつもは北斗星2号だと21:15くらいから呼ばれるのだが、今宵は20:55に呼ばれて21時に車内放送でパブタイムオープニングとなった。

 

パブタイムではお腹ペコペコなのでセットメニューを注文したいが魚介のオードブル北斗風サラダ(1,500円)や合鴨の和風ロースト(1,500円)を注文して十勝ワインハーフボトルで楽しんでいると函館(21:40-46)に到着。 パブタイム中なので機関車確認やむなしと思いながら次にハンバーグステーキセット(スープ・フルーツサラダ・ライス付で1,800円)を注文してお腹を満たしたのである。 当時のパブタイムメニューは高い価格設定だったけど1994年3月のメニュー更新から1800円のハンバーグステーキセットみたいに食事メニューが、増えたので飲む客層から食べる客層が増えたパブタイムに移行している。

 

食事メニューのセットメニューが新設されて明らかにパブタイムの客層が変わり、以前より利用者が、増えてるように思えた今回のパブタイム利用であった。 1時間20分ほどパブタイムを楽しんで会計を済まして個室に戻ると列車は木古内駅を通過して、22:37に北海道内最後の駅である知内駅(現湯の里知内信号所)を通過すると長い汽笛と共に第1湯の里隧道へ入る。 このトンネルが青函隧道だと思われている節もあるけど実際には長さ約1.2kmの第一湯の里隧道に入り、非常に短いシェルターで覆われたコモナイ川橋梁を渡った後に青函隧道へ続く事はすでに過去の乗車レポートで書いてある筈だ。

 

吉岡海底駅(現吉岡定点)と竜飛海底駅(現竜飛定点)を通過すると23:15に青函隧道を出てJR東日本JR北海道の境駅でもあり、SSB変調方式で青函ATC-Lの切替信号を送ってる新中小国信号所を通過すると単線区間になった津軽線へ入り、運転停車蟹田(22:37-38)に到着。下り急行「はまなす」との交換を終えて津軽線を進むと日付が、変わって青森駅(0:04-12)に到着。ホームに降りて久々となる外の空気を吸っていると田端運転所のEF81-81が連結されたので個室に戻ると北斗星マークを付けたED79-21が通過(2列車の牽引機だった可能性大である)。

 

青森を出てベッドに入ったが以下は就寝時の停車駅時刻(<>は運転停車)・・・八戸(1:20-20
)・盛岡<2:39-41>・仙台(4:47-49)・福島(5:49-51)、目が覚めたのは6時過ぎの松川駅あたりで急いで朝の支度をしてから早めにグランシャリオへ向かい、限定8食?だったかの和朝食と別会計のコーヒーを頂いた。 記憶が、正しければ1994年からグランシャリオでのライスは車内炊きからレトルトご飯に切り換っている筈である。会計中に交流から直流の切替がある黒磯駅(2018年からデットセクションは黒磯駅のやや高久駅側に移転)は通過したようで関東地方に入り、日光連山が見えて来ると宇都宮(7:56-58)に到着。



古河~栗橋間の利根川橋梁を渡ると茨城県から埼玉県内に入り、早いけど下車準備を終
わらせてから車内販売のホットコーヒーを飲みながら寛ぐ。この先はクリコガ(栗橋~古河)、ワシクリ(東鷲宮~栗橋)、ヒガハス(東大宮~蓮田)などの北斗星撮影・有名撮影地なので沿線を車窓からチェックしていると、あっという間に大宮(8:54-56)へ入線である。 とても出張帰りとは思えないくらい鉄分多目な「北斗星」乗車を楽しんでしまったが、もう25回目の北斗星利用なので何をいまさらと思われるかも知れないが、何回乗っても飽きない北斗星なのだ。荒川を渡るといよいよ東京都で定刻9:20に上野駅14番線へ無事到着。

毎度北斗星の想い出乗車レポートはマンネリ気味なので今回は長い時間ロビーにいたの
でロビーでの模写を増やしたらこんなに長くなってしまい、大宮~上野間は簡略しました。

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★