夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

臨時急行 加賀(14系ハザ)

1994年8月11日(木曜日)、今月で8歳になる長男を連れて上野駅15番線ホームで金沢行き
臨時急行「加賀」の禁煙・自由席である6号車の乗車位置に整列していた。お盆休みを利用して6月に長男を連れて行けなかった「トワイライトエクスプレス」での北海道旅行の免罪符みたいな物で夜行列車に乗りたいと請願していた息子の希望を叶えるのと自分も臨時急行「加賀」に興味はあり、帰りは久々に特急「白山」でロングラン乗車を楽しむのもいいかなと考えていたし、食堂車が廃止になってから特急「白山」のロングランは未乗であった。

 

「加賀」の自由席なら急行料金不要だし、帰路の「白山」も金沢~糸魚川の自由席特急料金
が不要の北陸ワイド周遊券(長男には半額小児用)を手に親子で上野駅ホームに並び、冒頭に戻る。 臨時急行「加賀」は14系座席車6両で後より3両の1~3号車が指定席、前より3両の4~6号車が自由席で禁煙車は6号車のみの設定で騒がしいスハフ14の可能性もあるので6号車の後よりの乗車口に並ぶ(スハフ14の発電機を回すディーゼルエンジン音は多少違う)。 21:40に急行「加賀」が推進運転で入線した時には6号車の自由席乗降口に並んだのは約20人と少く、扉が開いたので尾久客車区のスハフ14-61に乗り込む。

 

乗車して4列目くらいの進行右側をキープして牽引機を見に行くと田端運転所のEF65-1015が連結されている。 EF65PFは平坦用の機関車だけど14系6両の上越国境くらいなら山岳機関車・EF64の手を借りなくても問題はない。 売店で飲み物を購入して車内に戻ると車内は窓際が、ほぼ埋まる程度の乗車率で21:55に上野駅を発車。子供は寝台車でない事に驚いていたけど1994年2月10日に臨時急行「銀河81号」の14系座席車仮眠は経験済みのため、問題はないと思ったけど窓際に座らせておけば文句も言わないから気も楽である。

 

急行「加賀」と言えば大阪~金沢間を走る列車だったのにいつの間にか上野~金沢を結ぶ
列車になった感がある。 そもそも上野と北陸を結ぶ臨時夜行急行は「能登81号・82号」だったが、信越線経由にしたくても稼動できるEF62の43・46・54号機の3両(予備車含む)だったため、苦肉の策で比較的余裕が、ある田端運転所のEF65PFに牽引させて上越線経由にして「加賀」という列車名を引っ張って来た感じがしなくもない。大宮(22:22-23)・熊谷(22:59-59)と停車するとずっと窓の外を見ていた子供は寝てしまい、エアコンが、効いてるので息子の体にバスタオルをかけていたら切符拝見の車掌が登場。 親子で北陸ワイド周遊券を見せると何も言わずに消えた。

 

高崎駅到着前に車内は減光されて今なら寝れそうなので就寝する・・・幸いお盆休み前の
就寝時間帯の先行で連日21時まで残業や疲労と寝不足で座席車でも爆睡できそうな予感。 就寝時間停車駅と時刻は高崎駅(23:31-33)・直江津駅(3:41-43)・能生駅(4:04-04)・糸魚川駅(4:17-18)・泊(4:43-5:02)。 乗務員交代などの運転停車では水上・長岡で停車しているが泊駅入線で目が覚めたので19分停車ゆえ、ホームに降りて長岡駅から交代した牽引機を見に行くと長岡運運所のEF81-144だった。 泊という小駅に19分も停車する理由は上野駅を「加賀」より2時間弱上野駅を遅く発車した「北陸」と大阪行き「日本海4号」の通過退避である。

 

先に姿を見せたのは函館発大阪行きの「日本海4号」が先に通過・・・10分後に「北陸」が通
過してテールマークと尾灯を見送ってから車内に戻った。 冷房が効いてる車内は心地よくて又寝てしまい、入善(5:08)・黒部(5:19)・魚津(5:25-26)・滑川(5:33-33)は記憶なし。富山(5:48-52)の到着車内放送で再び目を覚まして4分停車の富山駅で缶コーヒーと息子用のHI-Cアップルを自販機で買ってから車内に戻り、富山駅を発車すると車内の照明は減光解除に変わった。朝靄につつまれた早朝の北陸本線をひた走り、小杉(6:02)・高岡(6:10-11)と停車しながら息子と下車準備をしながら待つ。

 

列車は石動(6:26-26)を発車すると倶利伽羅峠を越えて富山県から石川県に入り、七尾線
との乗換駅でもある津幡(6:39-39)に到着するといよいよ次の停車駅が終着金沢駅で定刻の6:52に到着した。 3分後に到着する急行「能登」の入線を出迎えると流石に定期列車のため、混雑度が臨時急行「加賀」とは全然違って流石に無名の臨時列車を選んで大正解であった。急行「能登」は簡易リクライニングシートではない分、車内環境はいいけど電車(489系)ゆえ、楽しみもないから趣味的には急行「加賀」の方が楽しめたと思う。 帰路は金沢7:44発特急「白山」にて親子で自由席を2席向かい合わせにして1BOXで上野駅まで向かう。

1日列車に乗ってばかりの旅になったが子供は満足してくれたのだが、後日あれは豪華個室寝台ではないのでノーカウントだと言われて父親としては困ったけど(苦笑)。

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★