夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 エルム

下記本件ブログは2019年12月で消滅する弊yahooブログで2019年4月に紹介した内容を加筆修正して本ブログに再掲載となりますのでご承知願います(ブログ移行失敗による一部のブログ記事救済策)。特に印象に残った懐かしく、想い出深い夜行列車レポートを不定期で掲載しています。

 

1993年9月1日(水曜日)、会社から直行で上野駅13番線ホームの「エルム号」7号車乗車位
置に佇んでいた。実は5日間前に出張で函館へ行く事が決まっていたが相手先の会社へ朝8:45(出張先会社の始業時刻)までに到着する事を考えると羽田7:00発のANA 851便でも函館空港に到着するのが、8:20で機内からの荷物を受け取ってそれからタクシーを行っても30分はかかるので時間的に微妙なため、上司に相談して上野から函館まで寝台特急利用を提案した。許可も貰えて空いてる時間に最寄のみどりの窓口へ行くと「エルム」の上段は空いていたので取りあえず押えておく。

乗車日2日前の夜に空席探しをすると禁煙の下段が、あったので7号車10番下段を購入して乗車日に勤務先を18時に出て直行で上野駅へ向かい冒頭の記述に戻る。 「北斗星」は何回も乗ってるけど「エルム」乗車は今回が初めてだが、出張の旅であっても北海道行きの寝台特急に乗るのはわくわくするものである。先発の「北斗星5号」が、発車た7分後に尾久からの回送8007レが19:10に入線したが、いつもは11両の「エルム」も夏休みが終わった今日は7両編成である。早速7号車のオハネフ25-215で金帯で扉が、折戸ではない「エルム」「出雲」「カートレイン」用予備の尾久客車区持ち波動用客車だった。

 

早速荷物を置いて先頭の機関車を見に行くと田端運転所のEF81-58で★彡マークが塗装していないEF81であった。 「エルム」は食堂車や車内販売はないので飲み物を多めに補充して車内に戻ると19:20に上野駅を発車するが、「エルム」の2分前を走る大宮まで各駅に停車する通勤快速3547Mの影響で「北斗星5号」の様に快調には飛ばさない。荒川を渡って埼玉県に入った頃に上野車掌区の車掌が改札に来たけど見たような顔で先月8/7に乗った車掌だと思い尋ねてみたら車掌も納得。今日の乗車率を聞けば約半分との事で大口の団体キャンセルがあったらしい(納得)。

 

缶ビールを飲みながら大宮駅(19:50-50)到着を眺めているとホームは溢れんばかりに人が、多いのに7号車に乗ったのは僅か3人で僕が座ってるボックス席は誰も来ないため、大宮駅を発車して夕食にする。 今日は会社から上野駅に着いてすぐに立ち食い蕎麦を食べたので購入した駅弁はチキン弁当のみだけどビールで流して美味しく頂いた。 「エルム」は北斗星の予備車や北斗星以外の24系(出雲の予備車・他)や青森運転所の24系を使ったりするので色々と難しいのだろうけど上野駅で購入した500mlの缶ビール2本を飲み終えると補充が利かないのが辛いところだ。

 

宇都宮駅(21:00-02)を発車しても7号車の乗車率は半分以下で隣の下段も客は来ないけど
北斗星のロビーやロビー室の有り難味を実感させられた。 黒磯駅を通過して豊原~白坂の黒川橋梁のアンダートラス橋を渡る音が聞こえてくるといよいよ福島県に入った。 行く場所も話す相手も飲む酒も無ければ早寝が、一番って訳で早いけど就寝する。 以下就寝時間中の停車駅・時刻(*印は運転停車)・・・郡山(22:23-25)・福島(22:59-23:00)・仙台(23:59-0:01)・*盛岡(2:08-10)・青森(4:42-50)。 朝目が覚めたらちょうど青森駅に入線するところで急いで車内通路を歩いて最後尾の1号車デッキへ移動。

浴衣のままホーム降りると4時台なのに下車する客が、約10数名いて驚き、乗車が決まる
まで下り「エルム」の青森発着は運転停車だと思っていたくらいである。 浴衣のままホームに降りると青函運転区のED79-14が連結されたのでホームの自販機で甘くない缶コーヒーを購入してから車内に戻ると発車である。当日の青森市日の出時刻は5:04だけど既に車窓が、見えるほど明るいので缶コーヒーを飲みながら海峡線の景色を楽しむと早速、奥内駅(5:03-で運転停車するが、上り急行「はまなす」退避であった。 続いて中沢駅(5:13-23)でも運転停車して上り貨物の3052レと4098レを退避。


更に蟹田駅(5:34-35)でも運転停車して上り貨物3060レを退避、臨時列車といえども、寝台特急なのだから貨物退避ばかりするのはどうかと思うけど早朝の津軽線は上り貨物列車が、団子状態で運行してるから特急と言えども単線区間では定期列車が、強いから致し方ない。 新中小国信号所から高速規格の複線に変わって三厩駅まで行く津軽線と分かれて高架の海峡線に入ると速度も増して青函トンネルに入った。 自分も荷物の整理や下車準備を済ましていると青函トンネルに続く、非常に短いシェルターで覆われたコモナイ川橋梁、さらに長さ約1.2kmの第1湯の里トンネルを出ると北海道(上磯郡知内町湯の里)に上陸。

 

知内駅(現湯の里知内信号場)を通過して木古内から単線区間江差線に入る。 渡島当
別(7:06-10)で上り貨物3058レ交換の運転停車を、更に久根別(7:27-31)でも上り貨物5550レ交換するといよいよ次の停車駅は自分が下車する函館駅に近付く。 七重浜駅を通過すると函館本線と合流して更に有川埠頭線とも交わると五稜郭駅を通過して7:27函館駅に到着した。駅前朝市の食堂で海鮮丼を食べてからタクシーで出張先に向かったが、何もないオールB寝台だった臨時寝台特急「エルム」の旅も運転停車が多くて退屈しなかった。

         ★★★★★Memories of the night train★★★★★