1998年の夜行列車旅はやたらと仕事での出張利用乗車が多かったが、個人の趣味や旅として夜行列車に乗るのは1998年9月14日の｢北斗星2号｣乗車以来､約3ヶ月振りとなってしまった。特に秋の時期はマイカーを利用しての紅葉の鉄道写真撮影やこれまたマイカー利用の家族サービス（ドライブや温泉宿泊）が忙しくて夜行列車を乗る距離でもないのが一番の要因だが列車本数が少ない只見線などの紅葉撮影はマイカー利用が便利だから致し方ない。
1998年12月11日（金曜日）､ 12月12日に日立製作所と川崎重工業で落成したJR北海道向けの731系｢3両×4連｣合計12Bが JR貨物の牽引機により、手稲まで甲種輸送されるのでこれは撮影に行きたく、青春18きっぷも使用期間中であるので同じ勤務先（部署は別）のN君に声を掛けていつも車に乗せてもらってるK君に話すと快諾してもらえた。１ケ月前には快速｢ムーンライトえちご｣の禁煙指定席を入手して新宿駅7番線ホームでN君と合流すると指定券を手渡して精算していると22:50に三鷹方面から｢ムーンライトえちご｣になる回送電車が入線してきたので5号車のモハ164-853に乗り込む。
本日は3両｢新カヌM5編成｣で青春18きっぷ適用日だけど冬休みが始まってないため、本格的シーズン前という訳である。とりあえず網棚にカメラバッグと大型三脚を乗せてから売店で缶ビールなどを買いこみ､発車前から早速乾杯しているとK君からショートメール（ドコモのiモードメールは1999年2月からサービス開始）が飛んできた。すでに長岡市の越後川口サービスエリアに到着との事で仮眠してから新津駅に向かう連絡だったのでこちらもすぐに返信すると23:09､快速｢ムーンライトえちご｣は新宿駅を発車した。
缶ビールを飲みながら明日はどこで撮影するか聞いてみるとN君いわく、羽越線狙いなら日本海を入れて風景的に撮りたいとのリクエストだけど今回は731系が合計12両｢日立製6両＋川重製6両｣で牽引機のEF81を入れると合計13両になるので全編成入れて海バックだと吹浦や小砂川に行かないと難しいが秋田県側に近付くほど正面が陰るので難しい選択である。かといって村上～間島だと日の出時刻前だし、晴れないと露出的に厳しいのである。2人で予定臨8561列車のスジが掲載されてる2分目ダイヤグラムを眺めていると列車は池袋(23:16)に到着。
快速｢ムーンライトえちご｣は埼京線から山手貨物線へ入り、赤羽(23:26)を発車すると東北貨物線に近付いて暫く走ると東北旅客線が近付いて大宮(23:40-43)に到着。明日は第2土曜日なので公立学校は休みのため、冬休みには少し早いけど連休を使って金曜日の夜行列車で青春18きっぷの旅を行っているだろう若い人も混じって車内はほぼ満席に近い乗車率で大宮駅を発車して高崎線に入った。上尾くらいで車掌が回ってきたので指定券と青春18きっぷを呈示したが､我々2人は明日4:53着の新津駅で下車するので早めにリクライニングを倒して早く休んだ。
以降は就寝中の停車駅と時刻･･･高崎(0:55-1:28)・長岡(4:05-13)・見付(4:24-24)・東三条(4:33-33)。目が覚めたのが東三条を発車した後であり､爆睡しているN君を急いで起して自分は急いで歯磨きだけ済ませるが､既に加茂(4:40)は発車している。網棚から撮影機材を降ろして下車準備をしていると列車は速度を下げて新津駅に(4:53-54)到着したので早速下車して改札を出ると駅舎にK君が眠そうな顔をして待っていた。731系甲種の8561ﾚ撮影地第一候補である越後早川～桑川の海バック俯瞰へ行ってみるがこの後は追いかけるのでカメラ1台手持ちのみで待つ。
時刻どおりに姿を現した8561ﾚを撮影後ダッシュで車に戻り、桑川の3分停車を利用して府屋～勝木で海と岩山入れて俯瞰気味に２発目を撮影した。西鶴岡の4分停車、鶴岡の3分停車、幕内の4分停車、酒田の7分停車で先行してコンビニで朝ごはんも買いながら吹浦～女鹿のアングルで朝飯を食べてから8561ﾚを迎え撃った。更に追いかけて象潟の3分停車、仁賀保の7分停車他で追い抜き、出戸信号場～西目で4発目を撮影して新屋の17分停車で更に追い抜いて新屋～羽後牛島でラストの5発目を撮影した。とうとう秋田県･秋田市まで遠征してしまった。
甲種8561ﾚは秋田貨物駅で6時間以上停車(11:36-17:57)するのでこの先は撮影不可能なので秋田市内のファミレスで優雅にお昼ご飯を楽しみ秋田駅まで送ってもらい､K君と別れた。僕とN君は秋田からの鈍行乗継ぎ｢秋田14:43(544M)16:48酒田17:27(832D)19:26村上｣にて快速｢ムーンライトえちご｣へ乗り継いだ。
★★★★★Memories of the night train★★★★★
