夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

臨時急行 八甲田(B寝台)

1996年4月29日(月曜日)、青森駅のホームにて1人臨時急行「八甲田」の入線を待っていた。3日間東北線津軽線奥羽線など北東北での撮影旅も終って自分はGW後半の家族旅も計画してあるので一旦東京へ戻る。お世話になったK君は今頃、東日本フェリー(現津軽海峡フェリー)にて函館へ移動中でG.W中盤は北海道の鉄道写真撮影を極める様で宗谷本線で利尻島を入れて急行利尻を写すと熱く語っていた。自分は臨時急行「八甲田」の3段B寝台で上野へ戻るけど実は客車の3段寝台に乗るのは本当に久々である。八甲田は1994年12月ダイヤ改正で時刻が上野22:16⇒9:09青森19:55⇒6:30変更になっている。

 

臨時急行「八甲田」は1号車から3号車までが3段B寝台で1号車が禁煙B寝台となっているがスハネフ14のエンジンの下に寝台があると嫌なので、喫煙B寝台の方がまだ我慢が出来るため3号車をチョイスした。発車20分前に編成が入線すると牽引機は青森運転所東派出所のED75-741を確認して3号車の扉が開くとオハネ14-105に乗り込み、車掌に急行寝台券などを見せて暫く自由席で過ごす旨を使えて自由席で過ごす。夕飯がまだなのでどうも個人的に好みの駅弁が少ない伯養軒青森支店なので予約専用の「津軽路弁当」を予約しておいた。

 

ゴールデンウィーク前半戦が今日で終わりで明日・4月30日から5月2日まではド平日が続くため、上り臨時急行「八甲田」も明日から運転は暫くないので今宵の「八甲田」自由席もかなり空席が多くてこれだと前の席を回して1BOX占領して乗れそうである。3段寝台のB寝台よりこちらの方が環境がいいので1BOXで前席に靴を脱いだ足を伸ばして寛ぎながら青森19:55発車を待ってから缶ビールで乾杯して「津軽路弁当」を食べているとK君から電話が来て今夜の5レ(北斗星5号)はEF8195との情報でハセガワストアーのヤキトリ弁当を大沼のパーキングで食べているとの事。

 

臨時急行「八甲田(8108レ)」は浅虫温泉(20:12)、小湊(20:21)、野辺地(20:38-39)の順番に停車するが21時少し前に寝台車の3号車へ引っ越すと3号車も空席ばかりで下段さえ空いてる寝台も多く、3割にも達してないのが驚きである。583系の電車寝台ならともかく14系の客車寝台で3段なんて時代遅れも甚だしい。今は「だいせん」「ちくま」「利尻」でさえ2段ハネであり、3~4年前に廃止(特急格上げ)された「かいもん」「日南」でさえ2段ハネで客車で3段寝台といえば1996年春臨から姿を消した臨時急行「桜島」と夏場のみ「八甲田」へ併結してる「モトトレイン」くらいである。

 

安い夜行バスに対向している"出雲B3キップ"の対象となる「出雲3・2号」の3段寝台は特例だから仕方が無いにせよ、「モトトレイン」のB寝台も2段化にしてもいい頃だと思うのだが如何だろうか?。久々に乗るB寝台3段の下段は高さが73㎝しかなくて身長180㎝には首を横にするか寄りかからないと頭が閊えてしまう。通路側の椅子に座りながら真っ暗の車窓を見ていると三沢駅(21:02)へ到着。浴衣に着替えてシーツを敷いて寝具を並べたらベッドの方が楽そうで横になって寝台車の風情と旅情を味わう事にする。

 

今日は早朝5時台から津軽線で上り「はまなす」を撮影してから上り「八甲田」を撮影するために前夜は車中泊だったので寝不足状態で眠さも限界だけど八戸(21:20-21)を過ぎてから寝る事にした。以下は就寝時間の停車駅と時刻・・・二戸(21:51)・一戸(21:58)・沼宮内(22:29)・盛岡(22:53-57)・花巻(23:25-25)・北上(23:36-36)・水沢(23:50)・一ノ関(0:10-11)・黒磯(4:06-13)・宇都宮(4:42-53)。他に運転停車で松川などにも停車しているが松川駅は8002M(はくつる82号)を退避して先に行かせるための運転停車駅で今夜は8002Mの設定がなかったので退避は無かったはずである。

 

因みに「八甲田」どうしの離合(すれ違い)は東北地域本社のダイヤグラムを見ると桑折~藤田になっているけど深夜2時過ぎなので寝ていて気が付かなかった。朝目が覚めたらちょうど列車が小山駅(5:14-14)へ入線するところで8時間近く寝た計算なのですこぶる気分はいい。急いで先頭車まで歩いてスハネフ14の展望スペースまで行くと田端運転所のEF65-1026を確認して3号車に戻る。そういえば3号車は喫煙可能な号車だけど予想に反してタバコの煙や臭いが殆ど気にならないレベルで3号車にして正解だったけど1号車のスハネフ14は思った以上にディーゼル発電機の音が気になった。

 

ヒガハスこと東大宮~蓮田間では3両14系寝台車を連結した「八甲田」狙いの鉄道写真ファンが正面に日が当たらないのに8名も撮影していたのは驚きで笑ってしまったが大宮駅(6:04-05)に到着すると下車準備を行い、赤羽駅(6:19)に停車して時刻どうりに上野駅13番線ホーへ6:30到着した。「はくつる」だと乗車時間が短くて物足りないけど上り「八甲田」の所要時刻は10時間35分なので寝台車を楽しむには最適な時間だけど早く2段ハネ改造してほしいものである。翌々日の5月1日はK君に教えてもらったEF81-95の「北斗星6号」を車で栃木県まで撮影しに行った。

 

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★