夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 北斗星2号(B1)


1994年3月27日(日曜日)、快速「ムーンライト」と快速「ミッドナイト」乗り継ぎ旅も終え
てS氏を新千歳空港駅まで送った自分は札幌の友達とランチを楽しんで札幌駅5番線ホー
ムにこれから入線する寝台特急北斗星2号」を待っていた。札幌滞在が10時間30分とな
ったけどそれなりに楽しめた"Sapporo Shortstay"で、美味しい朝食と昼食に仲間との
語らいに満足。もうS氏は羽田空港に到着して浜松町行きのモノレールの中か、既にJR
へ乗り換えているのかな~っと考えていたら突然札幌駅独特の列車接近3点チャイムが
聞こえたので我にかえると2列車となる回送1列車の接近だった。

 

やがて桑園方から札幌運転所の回送が空知運転所のDD51(1093+1143)重連で17:07に入
線すると4基合計4,400psのエギゾーストノート音と排煙を上げながら入線。前にも書いたけど札幌駅はドーム状になってるからDML61ZAのエンジン音がハンパなく響くのでDL(Diesel Locomotive)好きには堪らない。 早速5号車のオハネ25-551に乗り込み6番(1階ソロ個室)に荷物を置いてから缶ビールと肴を買ってソロの住人となる。北斗星1・2号だけに連結されている5号車のオールソロだが1991年9月1日から運用に加わり、今回で4回目の乗車になるが荷物室が広く、足元も広い1階ソロは上り北斗星の際に進行方向を向いて座れる。


17:13に寝台特急北斗星2号」は札幌駅を発車すると、流石に3月下旬で日没時刻まで40分
あるのが有難くて南千歳駅の先まで車窓が楽しめそうである。 豊平川を渡って上野幌~北広島で車掌が回って来ると少しずつ夕暮れが忍び寄り、南千歳駅(17:47-48)に到着して室蘭線に入ると植苗駅あたりから日没を迎えて苫小牧駅(18:08-09)に到着したら外は漆黒の闇に支配されていた。 札幌駅で買った「あったかどんカルビー」という弁当を食べながらビールを飲んでから予約購入したシャワーの時刻なので、タオルとボディーソープ等を持参して隣のロビー室へ向かい、指定されたB室に入った。

 

シャワーを浴びてる最中に登別駅(18:40-41)に到着・・・シャワーを終えてミニロビー室の自販機で缶ビールを購入してロビーの空きスペースで、「シャワー上がりの1杯」を飲んでいると乗継ツアーに参加した数名が寛いでいた。 翌日は平日でも春休み効果で、狭いロビーは満室だけど「北斗星2号」は東室蘭(18:55-57)に到着した。 とりあえず一旦5号車個室に戻ってシャワー道具を置いてから少し早いけどロビー室の7号車寄りに並ぶとパブタイム目当ての数名がやってきた。 普段はパブタイム利用ではこんな早い時間には並ばないけど今夜のパブタイムは混雑しそうな予感がしたのである。

 

周囲の北斗星ファンや北海道ファンと雑談しながら過ごしていると、列車は伊達紋別駅(19:17-18)・洞爺駅(19:30-30)に到着するとミニロビー7号車に入ってミニロビー7号車寄りに集まったファンで北斗星・他の話題で盛り上がってシャワー待ちの人まで巻き込む始末。 「北斗星2号」は礼文駅を通過して最初のトンネル(礼文華隧道)に入ると、このトンネルの中央が、道内気象区分の"胆振地方"と"渡島地方"の境界線であると自分が、説明を始めるとロビーで寛いでる一般の乗客まで食いついて来た。 そして小幌駅を一瞬に通過すると新辺加牛隧道に吸い込まれて暫く走ると長万部駅(20:01-01)に到着した。

 

長万部を発車すると北斗星関連雑談の人数は増えて話には加わらないけど話を聞きなが
らニンマリしている人もいて今宵の北斗星2号・ロビー室は鉄分が濃そうである。北海道側に地上から見える青函トンネル出入り口は実際には青函トンネル出口に続いている第1湯の里トンネルである事など自分が力説。話の内容が濃くなるけどこんなに鉄話で盛り上がった北斗星のロビーは初めてであった。北斗星2号は八雲駅(20:25-26)、そして森駅(20:53-53)を発車するとまた雑談に戻ったが、大沼公園駅を通過(21:15)したくらいにパブタイムのお呼びがかかってグランシャリオへ移動する。

 

各自それぞれのテーブルに付いて僕は「帆立と魚の湯葉包み」に「魚介のオードブル北斗星サラダ」を時間差で注文して飲み物は国産ウィスキーをロックにて乾杯。先程まで、ロビー室で盛り上がってた連中も各自の席ではしんみり車窓を眺めながらお酒を飲みながら感傷的な気分になって楽しんでいるのだろう。「北斗星」という列車はただ乗って楽しい列車だけでなく、ロビーで人と出会ったり、パブタイムで少しだけ感傷的な気持ちに自分を見つめ直す事が出来てそれが明日への糧(明日以降も仕事や趣味などで頑張るぞー的な意味合い)になると信じてやまない・・・趣味が楽しいと仕事も頑張れるからね。

 

北斗星2号」は北海道最後の停車駅となる函館駅(21:40-46)に到着すると牽引機がDD51重連からED79に変わるが、まだ飲食中なのでED79の番号が分からないまま、ホームを眺めながらパブタイムを楽しむ。 「北斗星2号」は五稜郭駅から江差線に入り、釜谷駅を通過(22:18)した時間帯に会計を済ましてロビー室を通ると先程大いに盛り上がった仲間達が、いたので一声掛けると、青函区間は青函運転区のED79-1との事である。 僕は個人的にはパブリックスペース(公共の空間)への長居は禁物というスタンスなのでお互いの旅の検討を祈り、挨拶をしてから自分の個室(5号車6番)へ戻った。

 

北海道内最後の通過駅となる知内駅「現湯の里知内信号場」(22:37)を通過するとやがて先
頭のED79が汽笛を鳴らし始めた。列車は第1湯の里隧道に入り、乗っていると分からないけど非常に短いシェルターで覆われたコモナイ川橋梁を渡ると全長53.85kmの青函隧道に直通すると吉岡海底駅(現吉岡定点)、隧道最深部分、そして竜飛海底駅(現竜飛定点)を通過して本州側に出るとJR北海道JR東日本の境界にもなってる新中小国信号所(23:30)を定時通過・・・急行「はまなす」とのすれ違い運転停車する蟹田駅(23:37-38)に停車。蟹田駅を発車すると26分で青森駅に到着したが、電留線に北斗星ヘッドマークを付けたEF81-95号機を発見。

 

青森駅(0:04-12)に到着すると1号車側に移動してロビーに集まってた同士も集結すると、「北斗星2号」に接近したのは田端運転所のSuper Express Rainbow専用機のEF8195で一瞬響いた。 今さら95北斗星も珍しくないけど、1988年3月13日開業日初日の1列車が95牽引なので特別と言うシチュエーションを感じてならない。 発車数分前に客車へ戻って、5号車ソロの窓から発車を眺めてから着替えてベッドに入る・・・今回乗った「北斗星2号」は色んな人との出会いが多く、メインは「ムーンライト」・「ミットナイト」の乗り継ぎで帰路に乗った「北斗星2号」はあくまで移動に過ぎないのだが・・・同じ趣味人との出会いを現在(2020年)でも詳しく覚えている。

 

お馴染みさんと盛り上がっても楽しいけど、初めて出会った人達と一緒に盛り上がると更に楽しく、後者の場合はお互いを知らないので本音が出るからなのかと考えながら就寝した様であり、以降は就寝中の停車駅時刻(<>は運転停車)。 盛岡駅<2:39-41>・仙台駅(4:49-51)・福島駅(5:50-52)・郡山駅(6:31-33)。郡山駅停車中に目が覚めてそれからゆっくり起き着替えて朝の支度、トイレに行って歯磨きして髭剃って髪の毛を梳かしてから7号車グランシャリオへ到着したのは7時を軽く回っていた。和朝食は終わっていたため、洋朝食を注文して珈琲だけ最初に一気飲み(目覚めの珈琲は美味し)。

 

洋朝食内容はオレンジorトマト/ジュース・オムレツ+ハムorベーコン・パン・フルーツサラダ・珈琲であっという間に完食。 追加の珈琲を注文して飲んでいると交流/直流デッドセクションがある黒磯駅を(7:31)通過した。 満足して洋朝食と追加珈琲の会計を済ましてロビー室を通ると昨日のメンバーが、居たので早速朝の挨拶をして話しに加わると自己紹介中で自分もそれに習って簡単に自己紹介する。 登録してる趣味団体の個人名刺を配ると昨日夕方にロビー室で出会った人からも同じ団体の名刺を頂いたと、話して軽く趣旨を説明している内に列車は宇都宮駅(7:56-58)を発車。

 

僕は小山駅を通過したくらいで失礼したが自分の個室に戻って下車準備をしながらクリコガ(栗橋~古河)、ワシクリ(東鷲宮~栗橋)、ヒガハス(東大宮~蓮田)の有名撮影地を通過すると流石に春休み期間中で平日なのに95牽引効果か、鉄道写真ファンの姿を見る事が出来た。 大宮駅(8:54-56)を発車すると次は上野駅なので鞄の整理をして札幌で購入したお土産と北斗星グッズを鞄の奥に入れて生理整頓。 荒川を渡ると埼玉県から東京都に入って京浜東北線と並走したり、抜いたりして進むと尾久客車区と田端運転所横を通過すると井堀信号所脇を経由して上野駅地平ホームに向かう線へと入る。



定刻9:20に上野駅14番線ホームに到着したので下車して早速牽引機EF81-95の横に向かうと多くのギャラリーが集まっていたけどその中にロビー室で楽しく雑談させてもらった仲間と軽く談笑しながら推進回送2列車を見送ってまた再会できる日を楽しみに分かれた。今回で23回目の乗車となった北斗星トマムスキー含む)の想い出・夜行列車レポートであるが、流石にマンネリ気味の文章量産なので今回は少しロビーでの出会いに比重をかけてみた。馴れ合いが鼻に付くと言われそうで今回のブログ内容は最後まで危惧したのだが、このブログは同じ訪問者の方に多く読まれている傾向があるため、不評を覚悟でこの内容にてアップしてみた。

本文上から6行目「3点チャイム 

https://www.youtube.com/watch?v=Zu6L6pCZKF4

         ★★★★★Memories of the night train★★★★★

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