夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

急行 上越スキー(自由席)

2023年3月20日のブログ「1997年 夜行列車の冬臨状況1」にも紹介したけど毎年冬臨で運転されていた常磐線いわき駅上越線六日町駅を結ぶスキー夜行列車として運転していた夜行列車の実態を知りたくてついに重い腰を上げて乗る事にしたが今回は乗車券の購入に本当に苦労した。特に常磐線から東北貨物線に入る当りの武蔵野貨物線や馬橋支線の事を説明してもみどりの窓口係員が理解しなくて発券径路の設定から発券まで時間がかかったけど特に使える安いきっぷがないので東日本旅客鉄道株主優待割引で発券してもらうが、みどりの窓口係員があまりにも勉強不足で怒り心頭な私だった。

 

1998年2月13日(金曜日)、 急行「上越スキー」(9418レ・大宮から9719レ)に乗車するには常磐線いわき駅福島県いわき市)まで行く必要があり、定時退勤でも特急スーパーひたち47号に乗車する必要があるので昨年行使した半日年休(半日だけ取れる年次有給休暇)が半端(半分)余ってるので1998年2月13日は午後年休として昼で帰宅して自宅で昼食を食べてから着替えて夕方上野16:16発のいわき行き435Mにていわき駅へ向かった。急行「上越スキー」は尾久の14系座席車6両で2両(5号車と6号車)が自由席なので禁煙自由席の6号車を待つが回送の据付案内とかが全く無い。

 

既に尾久からの14系回送9445列車は上野を15:07に発車していわき駅に19:06到着済みである筈なのだが「スーパーひたち60号」が20:12に上野へ向けて最終上り特急が発車するとEF81の鳴き声が聞こえてすぐに入線してくるとEF81-133の後に14系座席車を連結しているが臨時急行「上越スキー」の表記はないけど6号車に乗り込むと尾久客車区のスハフ14-59であるが席をキープしたら機関車を見に行く。当初はEF81-95が入るなんてデマが流れていたけど81-95は9105レ~9915レの運用に電報で上がっていた。個人的にはネタガマの95より上越らしいヒサシ(ツララ切り)がついた133が入って嬉しい。

 

スキー場へ行く列車なのに自分は帰路は撮影したいのでハスキー4段三脚とRVP+1が入ったカメラボディー1台にf値が極めつけに明るい単焦点レンズ3本をバックに入れた軽装備だが時間があるのでホーム反対側で長時間露光撮影(バルブ撮影)開始。前照灯がハイビームなので斜めのローアングルから数コマ頂いて6号車の客車に戻るも数名しか乗っていないまま急行「上越スキー(9418レ)」はいわき駅を定刻20:37に発車した。とりあえず極め付きに空いてるので1BOXにして上野駅構内で買った焼き鯖寿司をつまみに缶ビールを飲んでいると内郷(21:42)・湯本(21:47)・泉(21:53-53)に停車。

 

昼休みに最寄り駅のみどりの窓口で座席指定席の販売状況を確認すると35%強が発売済みになっていたけど6号車の自由席は空席ばかりで信じられない。この先、勝田駅水戸駅から大量乗車でもあるのだろうか?果たして常磐線沿線から上越のスキー場へ座席夜行列車で行く人なんているのか信じられないのだが、これから先の停車駅が楽しみである。そういえばいわき駅1994年12月2日までは平駅だった)から夜行列車に乗るのも本当に久々で夜行急行十和田が3往復走ってる頃は東北ワイド周遊券B券で急行十和田を宿代わりにして乗っていたあの時代が懐かしい。

 

急行「十和田1号」平23:20発⇒青森8:12着や急行「十和田3号」青森21:35発⇒平6:26着など昔はお世話になったがあれから常磐線の定期夜行列車は全て廃止になってしまったが臨時で唯一降雪期の金曜日限定だけど唯一残る常磐線の機関車が客車を牽引する貴重な夜行列車だ。植田(21:01)・勿来(21:06)・大津港(21:11-11)・高萩(21:26-26)・日立(21:41-41)に停車するも6号車の自由席はあまり増えない。普段乗り慣れない区間と行先の臨時夜行列車なのでかくいう自分も緊張しているのかぜんぜん眠くならないけど偶に車掌が巡回するも乗り越し客の相手だけで今宵は切符拝見もなし。

 

常陸多賀(21:46-46)・大甕(21:51)・東海(21:58)・勝田(22:07-08)と小まめに停車しながら水戸(22:15-17)に到着した。1号車~4号車の指定席車は団体客やグループ客が、途中の駅から乗り込んだけど6号車は多少の乗車はあったけど相変らず空いてる。1998年はまだまだ煙草を吸う人が多く、禁煙車の需要はそんなに多くなかった。水戸駅を発車すると車内は減光されて一段暗くなると眠くなってしまう。特に2月は年度末で業務多忙な3月の前月であり、金曜日は半日(PM)年次休暇行使で今週は軒並に遅くまでの残業が忙しくて睡眠不足なので22時を回ると眠くなってしまう。

 

前の席に靴を脱いだ足を伸ばして寛ぐ、久々の空いてる座席夜行1ボックス貸切を楽しんでいると何気に嬉しくなってしまう。寝台車の旅の方が好きだけど空いてる時期の客車座席夜行も嫌いではないけど寝不足になるのが玉に瑕である。列車は赤塚(22:24)・友部(22:33-33)・石岡(22:48)・土浦(23:01-02)・牛久(23:13)・藤代(23:22)に到着。藤代駅を発車するとAC20kV(50Hz)からDC1.5kVへの架線電源切換を行う取手~藤代のデットセクション区間を通過して無事に直流区間へはいると列車は我孫子(23:33-35)に到着した。我孫子駅を発車すると柏(23:41)に停車して常磐線~馬橋支線~武蔵野線の確信部分に入る。

 

武蔵野線貨物支線(北小金支線)の北小金駅を経由して武蔵野線西浦和支線から東北貨物線へ入り、大宮操(0:28-45)で運転停車をしたのちに東北旅客線へ入って大宮(0:50-1:10)に到着。大宮駅を発車すると越後中里駅まで停車はなく、時刻表は通過マークが入っているけど運転士交代で高崎(2:35-4:40)・と水上(5:40-50)運転停車する(JR東日本東京高崎支社共通通達による時刻)。東北本線旅客線から高崎線内に上越線内は寝ていたようであまり記憶がないけど越後中里(6:15)・越後湯沢(6:23-25)に到着すると積雪はハンパないようだ。ちなみに大宮駅では9418レから9719レへ列車番号が変更された。

 

越後湯沢を発車すると外の景色が何とか見えるようになって石打(6:32)と大沢(6:38)に停車するといよいよ終着駅の六日町には定刻の6:46に到着した。普段夜行列車では走らない区間とルートが新鮮だったし、思ったよりは楽しめて車内が空いていたので14系座席車簡易リクライニングシート向かい合わせの1ボックス貸切も久々の経験で楽しかったです。さて六日町駅に到着した9719レですが六日町駅では着回し(機関車を新潟よりから上野よりに付け替える事)できないので越後石山駅(実際には二面二線の越後石山駅では着回しはできないので上沼垂信号場に近い場所)で着回しする。

 

翌日の2月14日に越後石山駅(10:34発)から六日町駅(12:23着)まで回送9712レで回送されて六日町(12:45発)を発車した急行「上越スキー(9712レ~9419レ)」としていわき(20:49着)まで運転されると更に翌日となる2月16日にいわき駅7:35発の回9414レとして返却回送を上野駅(12:00)まで運転して上野から井堀信号場~尾久客車区まで運行して回送運転が終る。六日町駅で下車した自分は撮影する回送9719レの六日町駅発車まで63分あるのでどこで撮影するか考える。回送9719レは途中、宮内10分・新津21分の停車があるけど宮内や新津まで行っても交通費が嵩むので六日町から徒歩で行ける六日町~五日町間に決定。

 

六日町駅から五日町駅方面へ向かって線路際を約2㎞弱歩いて到着した場所はバックに雪山の八海山が写るけど晴れたら逆光っぽいが影の出ない薄い晴れ(高曇り状態)なので都合も良くて線路と道路の間に幅の広い融雪路(融雪溝)?みたいなのがあって列車もサイド気味に引きも取れる場所。踏切横なので除雪はしてあるけど雪が積んである場所を足場固めして三脚を立てて待っているとEF81-133牽引の回送9719レ「急行上越スキー号」の越後石山行き回送列車を無事撮影、帰路は越後湯沢から上越新幹線に乗り換えてで車内にて缶ビール飲みながら帰宅した。

 

翌日の2月15日(日曜日)はマイカーで津久田~岩本の津久田橋梁に赴き、急行「上越スキー号・9712レ」を撮影した。本当は水上~湯檜曽の橋梁で撮影したかったけど月夜野から先はスタッドレスタイヤかチェーン規制だったので雪がない場所で撮影しました。

       ★★★★★Memories of the night train★★★★★