夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

特急 おおぞら13号(B寝台)

1996年8月28日(水曜日)、 宇登呂温泉の知床第一ホテル朝9時少し前にチェックアウトした僕たち親子はウトロのゴジラ岩に見送られる様にレンタカーで能取湖、能取岬、サロマ湖などをドライヴィング周遊しながら半日観光&景勝地巡りを楽しんで網走でレンタカーを返却して網走駅で13:53発の札幌行き特急「オホーツク6号」のグリーン車に乗って常紋峠と北見峠を通って札幌へ。1992~1995年くらいの1~2月に原色DD51重連牽引・石北線臨貨撮影で何回も訪れた事がある峠区間の撮影地をグリーン車内から眺めるのは不思議な気持ちだった。

 

札幌駅構内パセオのお気に入り北海道料理屋"魚河岸甚平"で夕飯を済ました自分達親子2人は札幌駅で8月26日に乗った同じ列車である夜行特急「おおぞら13号」を札幌駅6番線ホームで待っていた。連続して同じ夜行列車の同じ下り列車に乗るのは冴えないけど道東がメインなので致し方ない。5・6番線ホームのベンチに座りながら息子は各地に発車する列車の発車や入線に退屈もせずに一人で楽しんでいるが僕は携帯電話で家に電話をして嫁に「何もトラブルなく順調だよ」報告の電話をすると札幌駅独特のざわついた騒音に気動車のエンジン音が聞こえるから札幌駅から電話しているのがバレバレであった。

 

ほどなくすると向かいのホームに見慣れない列車が入線、息子が落ち着かないので列車が近付くとキハ183系5100番台(走行性能はNNキハ183系に順ずる)のクリスタルエクスプレスだった。時刻表に掲載される多客臨(夏臨)ではないので団臨運用みたいだが息子にはJR北海道で5番目のリゾート列車兼ジョイフルトレインである事を説明する。先頭車が展望車みたいになってる風貌や編成中央に2階建てのキサロハ182-5101のディテールに興奮しているので新車なんだけど実は国鉄時代の古い台車(サハネ581-15)を流用してる事を説明したけど分かってもらえたどうか怪しい(苦笑)。

 

やがて6番線に夜行特急「おおぞら13号」が入線したので3号車のB寝台車へ乗り込むと2日前にのった客車と同じでスハネフ14-503だった(ちょっとガッカリ)。今回は3号車3番下段と4番下段で押さえたがすぐに浴衣に着替えて車内で寛ぎながら缶ビールを飲み始めると息子が通路側の椅子に座って窓の外ばかり見つめているので早く寝ないと明日の朝が眠くてツライよと言っても昨夜の宿でたっぷり寝たので眠くないらしい。確かに昨夜は夜10時に親子で寝てしまい、8時間以上は寝ているから僕自身も眠くないので気持ちは分かるのだが・・・。ここまで読んで早く「おおぞら13号」を発車させろよと思われる人も多いだろう。

 

しかし前回(先週)と同じ列車の想い出レポートでは新鮮度がないし、マンネリ防止を少しでも解消したいと思っておるブログ記事作成者の思いを少しでも・・・(閑話休題)・・・いい訳しても仕方がないので「おおぞら13号」のレポートに戻ろう。23:00に札幌駅を定時発車するとすぐに車掌が現れたのでキップ類を呈示し終わると「おおぞら13号」は速度を落として新札幌(23:12)に到着した。そういえば「おおぞら13号」が新札幌駅に停車するようになったのはいつ頃の事なのだろう?少なくとも1995年春の時刻表には新札幌駅は通過になっているのに合点がゆかない・・・なんて事を考えながら眠りに就いたようだ。

 

途中停車駅は先週のブログ(2021年12月13日UP)を見ていただくとして何時ごろが忘れたけどヤケにカーテンから光が差し込むなぁーと目が覚めて気が付くと寝台側窓の日除けが外してあり、不思議に思って息子のベッドを覗いたら窓際のカーテンフックを外して日除けを上げて寝台内から外の景色が見れるように工夫したみたいで本人は窓際に頭を置いて既に爆睡中であった(苦笑)。僕も1977年10月に始めて客車寝台の「瀬戸」乗った時も同じ様な事をしているので血筋は争えないと思ったが喜んでいいの悲しむべきなのかヤレヤレである。

 

目が覚めたのは白糠(5:30)を発車して5分くらい経過した頃だったが釧路駅まで20分ちょいしか時間がなかったので子供を起すがなかなか起きてくれない。訳を聞くと昨夜は追分くらいまで起きて車窓を眺めていたようで寝台側窓の日除けが開いて窓際カーテンが開けてあった件を質すと寝台側で車窓が見たくてカーテンを外して日除けを上に上げてから1人で秘密基地にして楽しんでいたようで正に"この親あってこの子あり"ぢゃないけど怒る気もしなくなった。大急ぎで下車準備を終らして「おおぞら13号」が定刻6:00に釧路駅へ到着するとデッキで待機していた息子は全力疾走にて釧網線4726Dの席をキープに消えた。

 

釧網線4726Dで釧路湿原駅で下車して釧路湿原細岡展望台まで歩いて早朝の釧路湿原を展望台から望んだ。夏場の早朝ゆえ、釧路名物朝霧が出たらアウトだけど朝霧の影響は最低限で澄み、幻想的な早朝の釧路湿原を堪能したが流石に雌阿寒岳と雄阿寒だけを見ることは出来なかったけど大急ぎで釧路湿原駅に戻り、釧路行きに乗って塘路駅で降りてから釧路湿原の一部である駅から近い塘路湖やマクントー沼を見物しながら周囲を散歩して釧路行きで釧路駅へ戻った。駅構内でモーニングサービスの朝食を急いで食べて9:00に予約した駅のレンタカーに乗って釧路市湿原展望台、鶴居村、阿寒湖、パンケトウ、摩周湖屈斜路湖他を回る。

 

川湯温泉駅の駅舎内で営業しているオーチャードグラスでお茶して斜里からオホーツク海沿いに進んで北浜駅舎で営業している停車場でお昼を食べてお腹も満足してオホーツク海沿いに進み、網走市内のオホーツク流氷館で流氷体験してサロマ湖の夕景(黄昏色のサロマ湖)を見て網走駅の駅レンで車を乗り捨てれば道東の旅は終了である。網走駅から徒歩圏内の中華料理屋でラーメン2個にギョーザと炒飯をシェアしながらの夕飯を済まして夜行特急「オホーツク10号」に乗るために網走駅へと戻った。

 

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★