夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

臨時快速 9375M(臨時大垣夜行)

1996年8月9日(金曜日)、 品川駅9番線ホームの11号車乗車口で臨時大垣夜行9375Mの入線を待っていた。8月10日から5日間、愛知県の鉄道写真友達が名古屋市内のフォトサロンで鉄道写真展(主に紀勢線・非電化区間高山本線)が行われるために関東からも軍団を組んで見物しに行くため、快速「ムーンライトながら」は指定券1ヶ月前発売早々から空席が無かったので気軽な自由席が中心となる臨時大垣夜行9375Mに狙いを付けた訳である。

 

8月9日の9375Mは田町車の167系8B+三鷹車の169系3Bの合計11両編成なので一番人気がないと言うか大垣から431Fへ乗り継ぐ人は最後尾なんて乗らないから品川駅9番線ホームの11号車乗車口を待ち合わせに決めて当日を迎えた。一般的な企業は8月10日(土)からお盆休みや夏休みのところが多い様なので前夜は確実に混雑しそうで入線2時間前に品川駅9番線ホームの11号車乗車口へ行くと誰の手配か分からないけど大学3年生の2名が入線4時間以上前から先頭を確保してたので自分の荷物を置いてホーム売店で買ったビールを若い2人に渡して謝意を労して乾杯してたらK君とN君がやってきた。

 

メンバーが集まりながら雑談していると行列が長く伸びてやはり「MLながら」を全車指定にした弊害なのだろうが、臨時大垣夜行が乗りずらい列車になっているのは事実のようだ。列車接近予告の案内放送が聞こえてくるとホームに敷いた新聞紙やゴミを捨てたりしているとハイビームの167系×4Bユニット×2+169系3Bユニットの混編成が入線したが我が11号車はクハ169-16で扉が開くと一気になだれ込む。結局我々グループは隣同士2BOXは確保してややトイレ側に同じ仲間のグループがキープしてた。それにしても169系に乗るなんて本当に久々で夜行列車では定期急行「妙高」以来だと思うが東海道線の夜行に横軽協調運転用の169系が臨時大垣夜行に連結されてるのは特異に見えてしまう。

 

我々のBOXはK、N、Yの各氏と自分が座り、隣のBOXにも撮り鉄仲間でかなり前から知ってるメンバーばかりだがそもそもは鉄道写真撮影趣味の情報交換団体(アルファベット4文字のバリなクラブ)で普段は自家用車で撮影地まで向かう人達で夜行列車移動はしない人ばかりである。かくいう自分も関東・甲信越南東北中部地方はマイカーでの移動がメインであるが年に1回あるかないかの遠征には青春18きっぷを分け合って座席夜行を軍団で乗るのも悪くは無い。空席は瞬時に埋まり、デッキや車内通路にも立ち客が増えて来る頃に9375Mは品川駅を23:55に発車した。

 

品川駅発車と同時に缶ビールで乾杯するが、9375M発車10分前に品川駅8番線に長野総合車両所EF64-41号機が「浪漫」(長野支社 14系ロ・ロフ 和式客車)牽引して登場したのが驚きで暫くこのネタで話が続いた。浪漫自体は1995年11月の登場なので自分も中央線や信越線などで撮影しているけど、デビューして8ヶ月しか経過してないため、珍しいのである。臨時大垣夜行9375Mは蒲田駅付近で日付が変わり、多摩川を渡って神奈川県に入ると川崎(0:06)・横浜(0:14-15)と停車するが、仲間たちはまだ浪漫ネタで盛り上っているけど戸塚(0:25)・大船(0:30-30)と停車すると話疲れたのか大人しくなる。

 

しかし平坦区間が多い東海道線に抑速ブレーキに横軽協調運転対応用を持ち、クハ169にはEF63と繋ぐKE70ジャンパ連結器栓を所有している車両なので東海道線には不釣合いのように思えてならない。大船駅を発車すると小田原駅までは各駅停車(藤沢0:35・辻堂0:39・茅ヶ崎0:43・平塚0:48-48・大磯0:52・二ノ宮0:57・国府津1:01-01・鴨宮1:06・小田原1:09-10)だが小田原から大垣までは快速運転に移行。品川を発車して1時間15分、いい加減に話疲れた感もするけど30歳台後半(今で言うところのアラフォー)我々はボックスで寝れる時には寝たいのでお互いに足を出し合って寝る事にした。

 

自分は玉川橋梁を走行してたのは知ってたけど白糸川橋梁は既に寝ていたようで記憶が飛んでいた。以降は就寝中の停車駅と時刻・・・熱海(1:29-30)・三島(1:43-43)・沼津(1:50-56)・富士(2:12-13)・静岡(2:43-59)・浜松(3:58-4:09)・豊橋(4:39-52)・三川三谷(5:05)・蒲郡(5:08)・岡崎(5:20-20)・安城(5:27)・苅谷(5:35)・大府(5:40-40)。豊橋停車中に目が覚めたら隣のホームに快速「ムーンライトながら(375M)」が停車してて臨時大垣夜行が先に発車したのは覚えていたけど目が覚めたのは大府駅付近だった。甲種8864レとすれ違いを確認するため、沼津くらいまで起きていたN君が20代が多く集まるBOXでは熱海まで飲んでいたらしい。

 

共和(5:44)・金山(5:58)と停車して名古屋駅(6:03-08)へ停車すると5分停車を利用してカップコーヒーを購入して頭をすっきりさせる。目的地は名古屋だけどこんな時間に到着しても時間を持て余すから終着駅大垣駅まで乗る事にする・・・稲沢(6:16)・尾張一宮(6:21)・岐阜(6:29-30)・穂積(6:35)の駅へ停車して終着駅の大垣駅1番線に定刻・6:41到着。全員で4番線に移動して美濃赤坂始発の6:55発/532F浜松行きに乗車して名古屋に乗車、名古屋へ到着後は名古屋名物モーニングを喫茶店で楽しんでから(大勢で押しかけて貸切みたいになってしまったけど皆が朝と昼兼用で沢山食べたので逆にお店から感謝された。

 

メインの写真展は紀勢線・非電化区間高山線DD51牽引貨物や臨客牽引の俯瞰撮影や風景写真が中心でRM(レイルマガジン)誌のグラフ撮影を何回も担当しているだけあって見応えのある富士クローム・ダイレクトプリント・四つ切写真を堪能する事が出来た。帰路は青春18きっぷなので東海道線を東に乗り継いで「1146M」⇒「944M」⇒「788M」⇒「366M」経由で22:40東京駅へ無事到着。8月のお盆休みは18日(日曜日)まで休みだけど旧盆で混む時期なので列車移動はせずに栃木県が朝から晴天の日はマイカー移動でED75が24系4両とワキ9両を牽引する上り「カートレイン北海道」を交流区間の黒磯~黒田原で撮影、序に上り「エルム」も撮影した。

 

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★