夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 瀬戸(B寝台)

1996年3月29日(金曜日)、高松駅9番線ホームで高松出張を終らせて寝台特急「瀬戸」の入線を待っていた。高松市内の出張が17時過ぎまでかかり、タクシーで高松駅まで戻っても新幹線接続最終ルート(高松18:47「快速マリンライナー52号」19:45岡山20:09「のぞみ28号」23:24東京)にはギリ間に合うけど(飛行機は18:30のANA638便が最終で間に合わず)翌日は土曜日で休みだし、寝台特急「瀬戸」でゆっくり寝て帰る事にする。とりあえず瀬戸の特急寝台券などを購入して讃岐うどんを立ち食いで流し込んでからホームへ入った。

 

快速マリンライナー(指)」+「のぞみ(指)」と「瀬戸」の金額差は2510円なのでそれくらいの負担で夜行客車・寝台列車の旅情が味わえるなら安いものだと思いながら9番線ホームへ移動するとちょうど上り「瀬戸」が入線するところだった。扉が開くと早速13号車のオハネフ25-139へ乗り込み、指定された下段寝台へ荷物を置いて牽引機を確認すると田端運転所のEF65-1099を確認して売店で缶ビールを購入してから車内に戻る。暫し車内で寛いでいでいると20:36に「瀬戸」は発車した。「瀬戸」は自分が始めて乗ったブルートレインであり、25形客車なのだがPFのクリーム1号をバックにホームの照明に光ったHMは印象的でもある。

 

20:36に高松駅を発車するとすぐに車掌が現れたので乗車券と特急寝台券を見せ終わると浴衣姿に着替えて誰もまだ乗って来ないBOXコンパートメントで完ビールと高松駅へ到着してすぐに購入したあなごめし(800円)を取り出してビールを飲みながら夕飯を食べていると列車は坂出駅(20:55-57)に到着。坂出駅を発車すると宇多津構内の短絡線を通り、宇多津駅は通過せずに瀬戸大橋線本四備讃線)に入る。夜だし、鉄橋を渡っている事しか判らないけど四国や周囲の島の街明かりが見えて印象的であった。本州に渡り終わると児島駅(21:17-19)へ立ち寄ってから岡山駅(21:42-44)へ入線した。

 

岡山駅からの乗車が多く、「瀬戸」は高松より岡山からの乗車が多い寝台特急の様でやはり全区間乗ってみないと分からないものである。因みに岡山からの東京駅最終新幹線は「瀬戸」発車時刻の1時間35分前に運転を終了している。春休み期間中であるが車内は大層空いており、実際には半分未満しか特急・寝台券が売れてないのだと思うが12号車なんて3割以下の乗客である。山陽本線に入り、2~3月の年度末多忙で疲れて睡眠不足のために寝不足で姫路駅の手前で寝てしまった様である。就寝中の停車駅と時刻は下記のとおりだ(*印は運転停車)。

 

姫路駅(22:50-51)・三ノ宮駅(23:37-38)・大阪駅(0:02-05)・岐阜駅*(2:10-11)・名古屋駅*(2:33-37)・浜松駅*(3:49-50)・静岡駅(4:45-46)・富士(5:13-13)・熱海(5:43-44)。目が覚めたのは6時少し前の湯河原駅(通過)くらいで通路側の椅子を陣取って相模湾の海を臨む。ちょうど湯河原駅付近で日の出時刻を迎えていい感じのランティングで相模湾の風景が見れそうだ(本当は4号車のラウンジカーで自販機の缶コーヒーでも飲みながら眺めたいけど13号車からラウンジカーのある4号車まで移動するのが大変なので^^)。

 

小田原駅くらいまでは春の相模湾を眺めながらマッタリして平塚~茅ヶ崎あたりから上の方が雲に隠れた富士山が見えてきた。東海道貨物線を行く羽沢方面行きの貨物列車を抜いたり抜かれたりしながら大船観音が見えて来ると早いもので横浜市に入った。洗面を済まして下車準備を終らすと横浜駅(6:46-47)に到着。並走したり、すれ違う京浜東北線は殆ど209系に変わり、103系を見る事がなくなってしまい、更に205系埼京線への転配で209系ばかりの線区になってイマイチ面白みが無くなっている。なんて車窓を楽しんでいると川崎と品川を通過して新橋駅を通過すると車掌の東京到着の放送が聞こえてきた。

 

予定時刻より1分遅れて上り寝台特急「瀬戸」は7:13、東京駅9番線ホームに到着したが10時間37分の旅は終わった。

 

        ★★★★★Memories of the night train★★★★★