夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

🍴夜行列車の味・東北編1🍱

2020年12月21日からスタートした新企画の🍴夜行列車の味🍱ですが2021年1月18日UPに続き、第3部として本日は東北編1として東北本線常磐線を走った夜行列車で味わった夜行列車の味覚を紹介したい。奥羽線羽越線は東北編2として3月か4月の何れかに紹介してゆきたいと思う。常磐線東北線のバイパス線として多くの夜行列車が走っていた1970年代から1980年代前半は深夜に駅弁を売る駅が多く、夜行列車だけでも数え切れないほどの本数が確保されていた。深夜に寝ている客が多い寝台特急は駅弁屋も相手にしないけど座席夜行は深夜でも起きてる乗客も多いため、固定客も少なくないようである。

 

前回は北海道だったので今回は北東北の青森駅から開始しよう。上り青函連絡船6便に接続していた青森23:59発の上り寝台特急はくつる」や青森0:03発の急行「八甲田」が発車するまで営業していたホームの稼動売店では夜遅くまで売っており、自分も残り僅かな帆立釜飯や他の駅弁を当時まだ旧型客車や12系だった急行「八甲田」の車内で頂いたのは思い出深い。更に東北線を南下すると14系になった下り急行「八甲田」が盛岡駅に到着すると朝6時前なのに3社の駅弁メーカー(村井松月堂・むつ弁・伯養軒)が駅弁山積みのワゴンで朝食を売ってお世話になった人も多いだろう。

 

さらに早朝というか、未明の4時半に一ノ関駅では下り急行「八甲田」の乗客のために暖かい駅弁を提供していた。本件は1993年11月19日に乗車した廃止が近い、下り「八甲田」の想い出乗車レポートとして2019年11月14日にブログUPして紹介しているが作りたての松茸弁当はとても美味かった。急行「八甲田」が臨時になってから多少時刻があったけどその後に松茸弁当などを売っているのかは不明である。仙台駅は下り夜行急行も上り夜行急行でも寝ている時間帯ゆえ、深夜に駅弁を売っていたのかは失念しており、詳細は不明である。

上記1993年11月19日乗車の惜別「八甲田」の記事 

https://hokutosei-95.hatenablog.com/entry/2019/11/14/042009

 

更に東北線を進み、福島駅でも1982年くらいまでは深夜帯に夜行列車の乗客向けに駅弁を提供していた駅でワゴンを押した業者が数名でホームで売っていた。福島駅は多くの夜行列車が発着(「八甲田」23:12-14・「津軽1号」23:45-53・「おが」1:35-2:01他多数)していたし、特に奥羽線へ入る急行「津軽」や「おが」は牽引機を交換するため、長く停車する列車が多いので駅弁意外にビールや飲み物補給するのには便利な駅であった。黒磯駅も夜遅くまで駅弁をホームで売っていた駅であるが駅到着するとすぐに先頭まで移動してEF58(のちのEF65PF)からED75への機関車交換があるための見物で駅弁を買う機会が無かったのである。

 

しかし上り夜行列車の黒磯駅到着は朝食時間に都合よく、「津軽4号」7:35-42、「八甲田」8:26-36と朝飯時間にピッタリなのだ。私がよく利用したのは九尾釜めし、九尾寿司、高原肉めしで駅弁の立売りとは別に味噌汁代わりのなめこ汁の立売り人が大きなヤカンを持ってホームで立売りしてたため、窓を開けて駅弁やなめこ汁を買う事が出来て本当にいい時代であり懐かしい。他にも下り急行「八甲田55号」(上野22:49⇒11:00青森)や下り夜行急行「いわて3号」(上野23:32⇒8:13盛岡)の花巻駅でとりめしを買ったり、上り臨時夜行「八甲田52号」(青森15:49⇒4:50上野)の野辺地駅で立売り販売人からとりめしを買った事も簡単に付け加えておく。

 

次は常磐線へ乗り入れてみよう。常磐線は定期列車と季節列車含めれば3往復の急行「十和田」に一往復の臨時夜行急行が駅弁屋さんのターゲットで最大7往復あった寝台特急ゆうづる」群は停車時間も短くて,一部を除いて深夜の弁当屋には相手にされてなかった。原ノ町駅では1981年か1982年くらいまで急行「十和田1号」(上野20:10⇒8:12青森)や急行「十和田3号」(上野20:50⇒9:07青森)を対象に鮭めしやかにめしを乗客に提供していた。更に平駅(現 いわき駅)では下り急行「十和田2号・後の十和田3号」の12分停車(23:52-0:04)を利用してホームでうにめしや平凡な御弁当を深夜の乗客のためにホーム立売りにて提供していた。

 

最後の常磐線茨城県の県庁所在地駅でもある水戸駅だ。水戸駅は深夜早朝の駅弁販売は行わないが下り寝台特急ゆうづる7号・後のゆうづる14号」(青森23:35⇒8:46上野)と上り急行「十和田3号・後の十和田6号」(青森21:35⇒9:54上野)の2本が対象だが幕の内弁当を発売していた。上記に上げた夜行列車のために通常営業時間外でも遅い夕飯に、更に夜食のためにホームで売ってくれて一部は列車の窓を開けて買えた駅弁もあり、旅行者にとってはありがたいサービスである。今回は駅弁中心にピックアップしたが青森駅では日付が変わる15分前まで八甲田のホームで立ち食い蕎麦「伯養軒の津軽そば」が営業して盛岡駅では14系「八甲田」のために6時前からホームのそば屋を営業してた。

 

今回登場した駅弁でまた食べれたら食べてみたいと思うくらい美味しい印象に残っているのは青森駅の帆立釜飯(大きい帆立貝が2~3個乗った駅弁でその後に発売された小さな姫帆立貝が沢山乗った帆立釜飯とは違います)、一ノ関駅のまつたけめし、平駅のうにめし等など。さて次回は4月か5月くらいに夜行列車の味・東北編2で奥羽線羽越線を紹介したいと思うが、しかし青森駅と福島駅はすでに紹介済みなのでもう少しエリアを広げたいが夜行列車が走ってた区間は他に急行「出羽」の陸羽西線と「あけぼの」の陸羽東線くらしかなくて深夜早朝に駅弁を売ってた駅はないため、ネタに苦労しそうである(苦笑)。

         ★★★★★Memories of the night train★★★★★