夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

臨時夜行急行 妙高(14系ハザ)

1995年12月27日(水曜日)、 北陸の旅から上野に到着した翌々日だが上野駅17番線ホームにて臨時夜行急行「妙高」(9307列車)の入線を30分前から待っていた。1995年最後となる夜行列車だが臨時夜行急行「妙高」は1995年だけで3回目の乗車となり、春臨・夏臨・冬臨の年に3シーズンしか各数日間のみ走る臨時夜行に年3回も乗るのは初めてかも知れない。勤務先の年末年始休暇は12月29日から1月4日までだが29日前夜の28日から夜行列車は混雑するので28日に年次休暇を入れて27日の夜から出発して翌日は急行「妙高」の回送である、回9304列車を中軽井沢の浅間山バックで撮影するのが目的である。

 

1995年度冬臨の下り「妙高」の運転日は12/22・12/27~30の5日間であるが流石に今夜の「妙高」に乗車する人は疎らで、やはり普通の勤め人にとっては12月27日発の夜行列車は無縁なのである。そういえば臨時夜行急行「八甲田」でさえ12/28から設定だし、学生目当てなのかなとも思う。それでも隣の16番線に入線した福井行き、急行「能登」の自由席はそこそこ混雑しているのに・・・なんて考えていたら尾久側のカーブの先から臨時夜行急行「妙高」(9307列車)が推進回送にて23:39入線。扉が開くと早速6号車に乗り込むと尾久客車区のオハフ15-25だった。

 

取りあえず牽引機を確認すると高崎まで牽く田端運転所のEF65-1025を見てからホームの売店で缶ビールと購入して発車5分前に車内に戻っても我が6号車は僅かな乗客なので前の席を回して1BOXにして発車を待つとやがて23:53、上野駅を定時で発車した。臨時夜行急行「妙高」は1995年8月10日以来、約4ヶ月ぶりの乗車なので既に「妙高」の事は勝手知ってるけど北陸新幹線・長野開業における横川~軽井沢間廃止と軽井沢~篠ノ井第三セクター化Rまで約1年9ヶ月を切っているのでEF62やEF63重連が牽引する客車列車に乗る事も沿線で撮影する事も出来なくなるのである。

 

1日早く出発日を設定しただけでこんなに車内が空いているなんて流石に年間11日間しか運転しない片道のみの臨時夜行急行だが、列車は大宮駅(0:18-21)を発車するとすぐに車内照明は減光され、深夜の高崎線へと進む。碓氷峠を客車で越えた夜行列車は過去に「越前」「妙高」「信州」「能登」等があるけど今では定期列車はなく、臨時「妙高」とシュプールくらいで田端のEF62も使えるのが43号機と54号機に予備の46号機くらいなので致し方なく、まさに風前のともし火状態。熊谷駅(0:57-58)を発車すると暫くして運転停車籠原駅(1:06-10)に到着すると後から来る急行「能登」の通過を待つ。

 

車窓から急行「能登」の通過を待っていると特急「白山」色の金サワ489系が通過したが車内の乗車率は高そうでラウンジ&コンビニエンスカーのフリースペース(ソファ)に座っている人が多く見えた。「能登」が通過するとやがて4分停車を終えた、臨時急行「妙高」も後を追う様に高崎線を走って神保原駅新町駅(何れも通過駅)の間にある神流川で埼玉県と群馬県の県境を進み、北藤岡駅(通過駅)で八高線と合流するといよいよ高崎駅(1:38-2:10)に到着だ。高崎運転所には高座A(やすらぎ)や高座B(くつろぎ)に旧型客車や12系座席車が置いてあるのでいつも楽しみにしている。

 

先頭の機関車を見に行くと田端運転所のPF1025が外されて変わりに同じく田端運転所のEF62-46号機が連結された。46号機は暫く予備車の保留扱いになっていたのでこの1年間は43号機と54号機が運用に就いていたが46号機の復活は嬉しい。高崎駅の32分停車が終わるとEF62-46のブロアー音も高らかに聞こえて高崎駅を発車する。流石に深夜2時を過ぎると眠さも限界だが、今回はAM3:05着の軽井沢駅下車なので寝る訳にも行かずに受信改造した無線機を準備して周波数を合わせていると横川駅(2:42-48)に入線した。よく見るとK君が構内で「妙高」を長時間露光撮影しているではないか?

 

後方にEF63重連が連結された様で本務EF62と副務(補機63重連)との無線連絡が聞こえて来る。無線試験に続き、緩解試験に制動試験を行い制動軸数とバーニア数のオーダーを受けると車掌⇔本務⇒補機の順番で発車無線を飛ばして定時で横川駅を発車すると本務機と補機とで進段(直列[Series」・直並列「Series para」・並列「para」~)オーダーする無線を聞きながら無線は軽井沢駅よりの矢ヶ崎隧道出口先まで続いた。軽井沢駅(3:05-10)に到着すると先ほど横川駅にいたK君が、軽井沢駅で「妙高」をこれまたバルブ撮影していたので碓氷峠を車で飛ばしたのだろう。

 

軽井沢の改札を出てK君の車にお世話になり、明日の臨時妙高・返却回送でもある回9304列車の撮影ポイントである中軽井沢~軽井沢の浅間山バックのベストポジションには置き三脚が置いてあるので自分のハスキー4段と入換えて立てパン棒だけは抜いて置く。朝9時過ぎまで寝て、車の外に出ると正面の浅間山は上の部分だけ雪が積もっており、ロケーションも最高だ。回9304列車を撮影するとすぐに追っかけが始まり、碓氷峠旧道をタイヤを鳴らしながら爆走して軽井沢駅の7分停車を生かして旧熊ノ平信号所から2発目を写して3発目は安中駅の60分停車を利用して安中~群馬八幡で3発目を撮影。帰路はそのままK君の車に乗って帰った。 回送時刻は2020年11月16日のブログ参照の事。

 

         ★★★★★Memories of the night train★★★★★