夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 出雲3号(B1)

1994年4月11日(月曜日)、21時過ぎ、東京駅8番線ホームで寝台特急「出雲3号」の入線をス
ーツ姿で待っていた。 実は翌日の12日は初めての鳥取出張で仕事で 寝台特急「出雲3号」に乗れる嬉しさで多分ニコニコ顔だったと思う(爆笑)。 通常の新幹線接続だと早朝新幹線接続での乗換だと東京6:07(のぞみ1号→あさしお1号)12:53鳥取伯備線経由でも東京6:56(のぞみ3号→やくも3号)12:19米子で何れもアウト。 急行「だいせん」が、あるけど鳥取着4:12なので上司には伏せておいて寝台特急「出雲3号」利用に決まった。 「出雲1号」の方が早く鳥取に着くけど1号は伯備線経由なので3号しか術がないのだ。

 

出張は10日前に決まっていたため、会社から支給される乗車券・特急券・B寝台券なので出張が決まった日の昼休みに購入すると自腹で2820円を払ってシングルツイン3号車10番をGETできた。この日はギリギリまで残業して東京駅へ向かったので食事を済ます時間が、無かったので既にホームでは弁当は終わってると思い、八重洲口の新幹線コンコース駅弁売場でラスト2個だったチキン弁当(750円)を買ってから8番線ホームに上がり、冒頭の文章に繋がる。「出雲3号」乗車は約1年前の1993年4月28日以来の乗車だが8番線に「出雲3号」の回送列車が入線、この後急行「銀河」を牽引する事になる田端運転所のEF65PFが牽引。

早速3号車に乗り込むとオハネ14-301だったが早速指定された10番個室に入り、使わな
い補助ベットの上に書類ファイルが入った鞄と会社が用意した手土産(東京銘菓)を乗せて編成の先頭に向かうと瀬戸を東京まで回送(詳細は2020年1月6日の急行「銀河」・1994年1月27日乗車分に記述)した田端運転所のEF65-1098を眺めてキオスク売店で缶ビールと茹でた枝豆を購入して車内に戻ると、9分間の停車時間はすぐに終わって発車時刻である。 寝台特急「出雲3号」乗車は1993年4月28日以来でおよそ1年ぶりとなる乗車だが、東京駅を21:11に発車すると枝豆で缶ビールを飲んでチキン弁当で満足。

 

いつものように見慣れてる東京駅~浜松町駅間だけど寝台列車から見るオフィスビル
乗りなれている電車とは違ったように見えるが、すっかり心まで寝台列車のシチュエーションにも酔いしれて東京脱出を祝って缶ビールで乾杯。 暫くすると最初の停車駅である横浜(21:42-43)を発車して東海道線・東京口唯一のトンネルになる清水谷戸隧道を超えて東海道・貨物線と並ぶと後方からEF200が牽引する特急貨物列車が、接近してちょうどEF200と並走するが、大船駅のカーブで「出雲3号」の方が速度が、上回っていたようで完全に抜き去った。 明日は仕事だし、茅ヶ崎~平塚の馬入川橋梁くらいでベッドに入り就寝した。

 

就寝時間の停車駅と時刻(<>は運転停車時刻)・・・熱海(22:39-41)・沼津(22:58-59)・静岡(23:39-40)・浜松(0:35-36)・名古屋<1:49-51>・米原<2:50-51>・京都(3:42-50)・綾部(5:08-08)・福知山(5:20-22)。 朝6時くらいまでゆっくり寝たけど線路と平行して進むベッドのため、いつも以上にすっきりよく寝れた感じがした。 起床してすぐに先頭のスハネフ14の切妻展望スペースへ行くと米子運転所のDD51-1119が、ドドン・チャチャ・ドドン♪とDD51特有のサウンドを流して走っている。 列車は豊岡(6:19-21)・城崎「現城崎温泉」(6:31-31)・香住(6:55-55)に停車していよいよ車窓に目を凝らす。

 

香住(6:55-55)を通過すると日本海の海岸が近付き、青い海と自生した松とのカラーバランスが美しい鎧を通過するといよいよメインイヴェントの余部橋梁(鎧~餘部)を渡って眼下に日本海と1986年12月に発生した余部橋梁列車転落事故の死者を供養する慰霊碑と聖観世音菩薩が見えた。 浜坂駅(7:14-15)に到着すると、1号車から地元の車内販売員が、乗り込んでホットコーヒーを飲んでいると下車駅の鳥取駅(7:49-55)まで25分くらいで到着するので急いで下車準備をして待機しておく。 鳥取で下車するのが、勿体なくてこのまま終着駅の出雲市まで行きたいが仕事なのでそうもいかないのがツライところである。

出張なのに如何に夜行列車を楽しんでるか、お分かりであろうけど(苦笑)やがて寝台特急「出雲3号」は定刻7:49に鳥取駅へ到着した。 まだ時間があるので駅近くのホテルに忍び込んで朝食料金を支払ってモーニングバイキングでお腹を落ち着かせてタクシーで移動した。
             ★★★★★Memories of the night train★★★★★