夜行列車の想い出

現在ではサンライズ以外廃止になった定期夜行列車だけど過去の夜行列車・想い出乗車レポートと夜行列車に纏わる懐かしい夜行列車ブログです(1975年以降から)

寝台特急 Twilight Express(SA1)

下記本件ブログは2019年12月で消滅する弊yahooブログで2017年6月に紹介した内容を加筆修正して本ブログに再掲載となりますのでご承知願います(ブログ移行失敗による一部のブログ記事救済策)。特に印象に残った懐かしく、想い出深い夜行列車レポートを不定期で掲載しています。なお一部駅の時刻や一部の電車や気動車の番号などに相違がありましたらご了承願います。

 

1990年5月5日(土)、僕の32歳の誕生日であるがレンタカーで巡る鉄道写真撮影の旅を終
えて寝台特急「Twilight Express」に乗るべく、札幌駅6番線にて入線を待っていたのだが、実は帰路も「北斗星4号」のソロ予定していたのだが、2日前に上り「Twilight Express」のロイヤルが、1枚だけ空いてたのでこんな機会でないとトワイライトには乗れないと思って乗車変更してしまったのである。 札幌13:54発の千歳空港行き1786Mが発車した後に手稲方面からTwilight Expressの回送が14:08にDD51-1052+1102重連にて入線。 DD51ヘッドマークには黄昏時の日本海と白い波をイメージして、天に舞う天使が描かれて微笑ましい。

早速1号車に乗り込むとスロネフ25-502で1号車3番ロイヤルに乗り込むと初めて乗車とるトワイライト・ロイヤルで窓に向いて椅子に座るのとランプシェード付きのテーブルが窓側に付いているのが1988年にデビューした北斗星5・6号のロイヤルと同じ様な感じを受けた。入線したら8分後に発車する慌ただしい中なので個室のチェックは一旦止めてDD51の様子を見に行く。札幌駅で発車前に見ておかないと、その後は1~2分停車ばかりで五稜郭駅運転停車ゆえ、DD51の姿を見れるのは札幌駅だけのため、乗客の撮影組も多かった。

 

14:16に札幌駅を発車して車内の装飾やAudio/Visualのスイッチを触っていると扉をノックする音が・・・。ダイナープレヤデス・スタッフからのウェルカムドリンク注文でワインかウィスキーどちらかの選択でワインを注文してついでに明朝の朝食も時間枠と内容と更に翌朝の珈琲・新聞の希望時間もお願いしたが北斗星のウェルカムドリンクは両方可能だったのに片方だけなのは会社が違うから致し方ないけど呑み鉄の自分からすれば残念である。すぐに冷えたワインとお茶にミネラルウォーターにナッツ類とポテチが入ったおつまみも添えられており、早速冷えたワインを飲もうとしてたら今度は車掌の登場だ。

 

どこかでお見かけしたようで1989年の5月に「北斗星4号」に乗務してた函館車掌所のM車掌で約1年後の再会とは驚き。早速個室の中を案内してもらい20時半くらいに3号車ラウンジカーで青函トンネルの説明会があるのでよかったらおいで下さいとの事。やっと落ち着いてワインを飲もうと車窓を眺めれば「Twilight Express」は千歳空港駅「現 南千歳」(14:50-51)に到着していた。今日は昼飯も食べずに家族や実家へのお土産購入や宅配便送りで空腹も限界だったので札幌駅で購入した駅弁の「やまべ鮭寿司」という山女魚と鮭の握り寿司風を食べながらワインを楽しんで過ごす。

 

車窓を眺めたり、3chある映画のビデオ放映を楽しんだり、色々と忙しくしていると苫小牧(15:11-11)と登別(15:40-41)に停車。 2号車の食堂車(Diner Pleiades)でお茶して、3号車のラウンジカー(Salon du Nord)の様子を見に行って個室に戻ると洞爺駅(16:26-26)に到着だ。洞爺駅を発車すると翌朝の新津駅まで停車はないけど、乗務員交代や機関車交換で数ヶ所の運転停車があり、夕暮れの内浦湾(噴火湾)沿いに走っていると運転停車の森駅(17:47-54)に到着。あとから来る特急「北斗12号」を先に発車させてから7分停車した「Twilight Express」も発車すると駒ヶ岳経由で進むが、数年後からは運転経路を砂原線経由に変更された。 

 

 ちょうど大沼駅で日没を迎えた「Twilight Express」は運転停車駅の五稜郭駅(18:37-57)に到着。 20分停車してもホームに降りれないし、予約しておいた車内厨房調製のプレヤデス弁当で早目の夕飯・・・五稜郭から進行方向が変わって江差線~海峡線へと進む。因みに車内の厨房で調製されたプレヤデス弁当も合理化で数年後に車内調整をやめて上りだと五稜郭駅での駅弁業者(みかど)、下りだと金沢駅の駅弁会社(大友楼)へ下請けさせた積み込み弁当になってしまった。

外も真っ暗なので3号車のラウンジカー(Salon du Nord)へ行ってビールでも飲んでいると下り普通列車の327Dと交換するため、上磯で運転停車。19:14に発車すると少しずつ人が集まりだして函館車掌所の車掌が、青函トンネル説明会を開始。 知内駅(現・湯の里知内信号場)を過ぎて19:55頃にトンネルに入ると車掌曰く青函トンネルを説明(実際は長さ約1.2kmの第一湯の里トンネルであって、その先にコモナイ川橋梁の短いシェルターで覆われた先に一体化された青函トンネルが続いてる)。吉岡海底駅竜飛海底駅は最徐行で通過して最深地点には青色と緑色の蛍光灯による目印があって53.85㎞のドラマは終わった。

説明会が終わるとクイズ大会になってTwilight Expressの総㎞を当てるクイズでは1番に
手を上げて景品(青函トンネル開業トランプ)をGetして終了。 下り貨物とすれ違うため、蟹田駅(20:42-43)で1分間運転停車した後にこれまた運転停車青森駅(21:14-19)に到着。運転停車なのでドアは開かないが車掌交代でドアが開いていたので許可をもらい降りると先頭では敦賀運転所のEF81-103が連結作業中で乗務を終えた車掌にお別れすると青森までの牽引機は函館運転所のEF76-551牽引だった情報を頂く。 青森駅発車前に2号車のダイニングカー(Diner Pleiades)へ移動してパブタイムを楽しむ。

パブタイムのメニューを開くと、天ぷら盛り合わせ等Diner Pleiadesには似合いそうもな
いメニューもあるがビールとソーセージ(1000円)・トワイライトサラダ(800円)を注文して「Twilight Express」に乾杯だ。弘前駅(21:55-56)と大鰐駅(22:07-10)「現・大鰐温泉駅」で運転停車して、自分も満足したので会計して序にTwilight Express車内グッズのトワイライト・ネクタイピンもレジで購入してから自分の個室に戻る。 シャワーを浴びているとどこかの駅に停車したようだが運転停車大館駅(22:40-42)の様であった。 昼間でも素晴らしい「Twilight Express」のロイヤルだが、夜になってランプシェードを灯らせると更に素晴らしい時を演出してくれて、北斗星のロイヤルより上質な時間が過ごせそうだ。

 

スイッチを押すとソファーからセミWベッドに早変わりするし、モニターTVの画面サイ
ズも大きくて、更にビデオチャンネルは3ch切替で個室内のスイッチも集約されて流石に最新鋭の超豪華寝台特急である。特にロイヤル個室内色彩は好きなのだが2002年に終え
たリニューアル工事でロイヤルは木目調に変わってしまったので敢えて記述は避ける。 そろそろ休もうとスイッチでソファーからセミWベッドに切り替えて寝る支度をしてたら東能代駅(23:23-24)で運転停車・・・確か8002レと8001レとの離合は8002レの東能代発が、23:24、8001レの秋田発が23:32なのでもうじきだ。

 

持参してきた鉄道ダイヤ情報誌の1時間目ダイヤグラムのコピーによれば離合は羽後飯塚~八郎潟間で通過時刻は23:48前後である。個室の照明を全て落として真っ暗にしてから窓ガラスに顔を近づけると遠くからライトが近付き、EF81の轟音と共に「Twilight Express」8両(電源車込み9両)の光跡が流れた。この先「Twilight Express」は秋田・羽後本荘・酒田と運転停車を重ねて途中で「日本海1号」「鳥海」「出羽」「日本海3号」等とすれ違う深夜~未明のブルトレ離合タイムなのだが、このまま起きていたら朝になりそうなので就寝した。


寝心地のいいベッドだったが何故か興奮して熟睡出来ずに昨日の洞爺駅以来の営業停車駅である新津駅停車(4:44-46)で目が覚めた。 新津駅を発車すると新宿発・村上行きの夜行快速「ムーンライト」とすれ違う。長岡駅(5:23-25)到着と共にベッドから起きだしてベッドからソファーに変えてから熱めのシャワーで目覚めさせてスッキリさせる。 道内での夜行列車撮影旅行で連日朝と言うより未明の4時起きで5時台から撮影してたから早起きは得意だけど昨夜は寝た時間が遅いだけに眠さが残る。

柏崎駅(5:55-56)で運転停車すると車窓から鯨波青海川笠島~米山の日本海が近付いて6:15に持って来てくれたサービスの珈琲を飲みながら朝の日本海の海岸を見物していると直江津駅(6:26-28)に到着した。 やがて7時になると予約してた朝食予約時間が始まるので少し早めに白い朝食予約券を持参して隣の2号車「Diner Pleiades」(スシ24-2)へ移動する。朝からガッツリ食べたい派なので和食をセレクトしたら副菜が入ったお重以外にご飯茶碗2膳分が、入ったお櫃が付いてたのでご飯もおかずも残らず頂きました。食後の珈琲も飲んで大満足のトワイライト・モーニングスタイルでした。

 

朝食を終えて個室に戻って新聞を読んでいると列車は富山駅(7:51-54)に到着したのでホーム売店で土産の"ますの寿司"を買ったりして過ごし、続いて高岡(8:10-11)にも停車して金沢駅(8:43-55)では後から追いかけて来た特急「スーパー雷鳥2号」(8:51-52)を先に発車するため、12分停車する。途中駅の長い停車時間は大歓迎で家族へのお土産(加賀あんころ餅 他)や飲み物が買えて都合いい。昼間走る時間が長い上り「Twilight Express」は翌日のこの時間帯が長くてダレて仕舞いそうだが金沢駅売店で購入した缶ビールを飲みながら車窓をぼんやり眺めていると福井駅(9:53-55)に到着。

 

いよいよ終着駅に近付いて残る走行都道府県は滋賀県京都府大阪府のみとなり、福井県最後の駅である敦賀駅(10:36-51)に到着。敦賀駅では後続の特急「雷鳥20号」と「加越4号」を先発させるために15分間停車するので自分はこの時間を利用して昼食の弁当を買いにトワイライトの指定券を見せて改札を通り、駅舎内で名物の鯛寿司とお茶を購入して戻るが、日によって敦賀駅でEF81が交代する時もあるそうだ(1号車の車掌談)。

敦賀駅を発車するとすぐに北陸本線の上下線が大きく分かれてループ線(鳩原ループ)
に入り、鉄道写真撮影名所が多い新疋田(11:01_)を通過すると近江塩津駅(11:07_)で北陸
本線と湖西線が分かれて暫く走ると車窓左手に日本一の湖・琵琶湖が見えてきた。 先ほど敦賀駅で購入した鯛寿司を早めの昼食として琵琶湖や遠くに見える竹生島を見ながら美味しく頂いた。 山科駅の手前で東海道本線と合流すると滋賀県の旅も終わりでいよいよ京都府に入り、京都駅(12:02-03)に到着・・・終着駅まであと僅かである。

 

周囲に鉄道写真撮影に向く複々線の直線や曲線が多いロケ地に近い山崎駅(12:13_)を通過すると1991年4月に第3編成が完成すれば多客期のトワイライトに乗車すればこの辺りでもトワイライト同士の離合が、見れる筈だ。そして新大阪駅(12:30-31)を発車すると淀川の橋梁を渡り、車窓前方に高さ122.3mの高層ビル・アクティ大阪(現サウスゲートビルディング)が、見えて来ると終着大阪駅3番ホームに定刻12:36に到着して乗車営業距離1495.8㎞・所要時間22時間20分にもなる長丁場の旅は終わったのだ。

1990年7月20日からはスロネ25形501・502が2号車(SA2・SA1)に投入されて計スイート2室・ロイヤル8室とSA個室枠が倍になり、1991年4月28日から第3編成が落成、繁忙期の毎日運転を開始した。運転停車の時刻を含めて可能な限り、着/発時間を表記したが、時刻数字の右に半角のアンダーバー「_」記してあるのは通過時刻である

         ★★★★★Memories of the night train★★★★★

f:id:hokutosei_95:20191208132352j:plain